日本の人気作家・村上春樹氏が、人生について語った「走ることについて語るときに僕が語ること」に続き、世界的な指揮者・小澤征爾氏と初めて自分の好きなクラシック音楽や音楽家について語りあった対談集「小澤征爾さんと、音楽について話をする」(中国題:与小沢征爾共度的午後音楽時光)がこのほど中国の出版社・南海出版公司から出版されることになった。信息時報が伝えた。
村上春樹氏が、「半世紀以上にわたって、ぼくは熱心なジャズファンであると同時に、クラシック音楽にも並々ならぬ愛情を注いできた。高校の頃からレコードを集め出し、時間があるときには、できるかぎり音楽会に行った」と語れば、小澤氏はあとがきの中で、村上春樹氏のクラシック音楽に対する造詣の深さと独特の鑑賞能力について脱帽し、「村上氏は音楽会にも行くし、ジャズのライブにも行くらしい。自宅でレコードも聴いているらしい。ぼくが知らないこともたくさん知っているので、びっくりする」と綴っている。
この対談集は、2010年11月から2011年7月の間に、東京やハワイ・ホノルル、スイスなど世界各国で、機会をみつけては行った小澤氏への一連のインタビューをまとめたものだという。
「一音楽ファンとして、私はなるべく正直に心の扉を開けて、音楽のマエストロである小澤征爾氏と音楽について語り合おうとするとともに、我々2人の音楽に対する執着やこだわりを誠実に表現しようとした」と村上氏は対談集をまとめるにあたっての思いについて綴っている。
対談相手の小澤氏も音楽と文学が遭遇するこのような貴重な時間を持てたことに対して感謝の言葉を述べている。「春樹さんのおかげで、とカラヤン先生のこと、レニーのこと、カーネギーホールでのこと、マンハッタンセンターでのこと、ずるずる想い出が出てきた」。(編集MZ)
「人民網日本語版」2014年6月26日
|