4.オランダ:代理人によるビザ申請が可能に
オランダは2013年9月、中国人向けビザ申請・発給手続の簡素化に着手した。今後、長期滞在(3カ月以上)ビザを申請する中国人に限り、在中国オランダ大使館または在上海・広州オランダ総領事館に本人が赴いてビザ申請を行わなければならないが、その他ビザの申請者は、代理人による申請が可能となる。代理人は、申請者の署名入り委任状と代理人の身分証明書(原本・コピー両方)を申請時に提示するだけでよい。このほか、申請者は、面接を予約した日から5日以内に面接を受けることができるようになり、発給までの総所要時間が大幅に短縮される。申請者は、オランダビザ受付センターの公式サイトやコールセンターを通じ、ビザ申請に関するあらゆる情報を入手できる。また、駐中オランダ総領事館に認可されたビザ代行企業や旅行会社は、「橙色ルート」や「藍色ルート」と呼ばれる特別申請ルートや「ADS協定(中国人の不法移民を防ぐ目的で各国と中国の間で結ばれた特別協定)」に基づく申請ルートによる申請代行手続を取り扱っている。
5.英国:ビザ申請料金を引き下げ
厳格なビザ取得条件を貫いてきた英国が、訪問ビザ(有効期間6カ月のマルチビザ)の申請料金を80英ポンド(約1万4千円)に引き下げた。また、2013年11月1日から、複数の指定旅行会社が、シェンゲン・ビザ申請フォームを使って、ツアー客に代わり英国入国ビザの申請を行うことを認めた。中国全国で「移動ビザ業務サービス」を展開、VIPへの訪問サービスを開始した。さらに、2014年夏には、「24時間ビザ発給サービス」をスタートする予定。同サービスによって、英国への出張が多いビジネスマンの申請者を対象に、申請から24時間以内の商務ビザ発給が実現する。
6.ニュージーランド:有効期間2年のマルチビザを発給
ニュージーランドは、2013年5月1日より、中国人を対象とした有効期間2年のマルチビザ発給をスタートした。
7.韓国:中国人向けマルチビザの発給対象範囲を拡大
韓国法務部は、2013年9月1日より、中国人向けマルチビザの発給対象範囲を大幅に拡大すると同時に、東南アジア諸国の観光客のマルチビザ制限も緩和した。新規定によると、中国人がマルチビザを所持している場合、その配偶者と未成年の子供も同種のマルチビザを取得することが可能。メンバーズカードの価格が3千万ウォン(約286万円)を上回る韓国国内の会員制ホテル会員も、マルチビザを取得することが可能となった。北京戸籍や上海戸籍を持つ中国人観光客および「211プロジェクト」に指定されている重点大学112校に在籍している中国人大学生も、マルチビザ取得の資格を持つこととなった。
上記の国家以外にも、中国とビザ相互免除協定を結んでいるモーリシャス、中国人向けビザが入国時に発給可能なヨルダン、中国とのビザ相互免除協定の締結準備が進んでいるタイなど、中国人の海外旅行がより便利となる環境が、着々と整えられている。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年3月20日 |