中船重工集団第702研究所副所長の顔開氏は5日、「中国は1万メートル級有人潜水艇の研究の構想を打ち出しており、現在は論証段階に入っている」と明かした。科技日報が伝えた。
顔氏は、「現在の論証は、主に同プロジェクトの科学研究の需要、技術の実行可能性などの問題を巡り進められている」と語った。これまで「中国は今年、1万メートル級の深海潜水試験を実施する」と噂されていたが、顔氏はこの情報が正確でないと指摘した。「1万メートル級有人潜水艇に関する取り組みは始まったばかりで、論証後にプロジェクトの開始を申請できる。そこからさらに研究を進め、海での試験が実施できるようになる。これには長い時間がかかる」
有人潜水艇「蛟竜号」が7062メートルの潜水に成功し、試験的応用航行を完了した後、中船重工は異なる水深の海域に適した有人潜水艇を開発し、「蛟竜」ファミリーを拡大する。1万メートル級潜水艇の計画の他に、4500メートル級潜水艇のプロジェクトがすでに始動している。顔氏によると、その主なコア技術はすでに把握しており、国産化率が大幅に引き上げられるという。
蛟竜号の耐圧殻はチタン合金製で、ロシアで製造を完了し、7000メートルの深海で1㎡当たり7000トンの圧力に耐えられる。4500メートル級潜水艇を開発するため、中国は同加工技術の難関突破に取り組んだ。現在すでに製造されている耐圧殻は、水深4500メートルの要求を満たしている。顔氏は、「国産水中動力システム、深海モーターなどの技術設備が、すでに蛟竜号の7000メートル級試験で検証されている。国産水中音響通信システムは高い能力を示し、信号・画面・データの伝送などが要求を満たしている。4500メートル級潜水艇は2016年頃に開発を完了し、海上試験を実施する計画だ。その母船の建造も進められている」と説明した。
顔氏によると、「竜宮」と呼ばれる中国初の実験型深海移動作業ステーションは、今年上半期にプール内の試験を継続し、下半期に大連沖で機能性試験を実施する予定で、作業のシミュレーションにより機能を確認することになる。
同プラットフォームは35トン級で、水深約150メートルに潜水し、6人を乗せ水中で12−18時間作業できる。昨年11月の時点で、第1期プール内試験を完了した。顔氏は、「同プラットフォームの試験が全面的に完了し、国家から引き続き支援を受けられれば、次に300トン級、水深1000−1500メートルの深海作業ステーションを建造する構想を練っている。蛟竜号は海中で竜宮とドッキングし、人員と物資を海中に運び、より多くの海洋研究・探査を実施するだろう」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月6日 |