楊氏は、「北斗システムは現在、技術面で改善の余地が残されている。中国のチップの技術水準、衛星の使用寿命、衛星電波時計の技術水準、受信機の品質などが、北斗システムの発展を制限する要素となっており、技術開発を強化する必要がある」と指摘した。
電波資源とトラッキングステーションの建設は、北斗システムの海外進出を妨げる外部要因となっている。楊氏は、「海外の一部のグローバル衛星測位システムは早期に構築されたため、世界の衛星測位に適した電波資源と衛星軌道資源の多くが利用されている。中国が独自の衛星測位システムを発展させれば、他国のシステムとの間に電波の協調を巡る問題が発生する。ゆえに競争は必然的であり、長期化するだろう。北斗システムのトラッキングステーションは現時点では国内のみに設置されており、世界的な設置を実現するためには長期にわたる交渉と協議が必要になるだろう」と予想した。
楊氏は、「世界衛星測位市場では競争が激化しており、2020年までに宇宙の利用可能な衛星の数は100機以上に達するだろう。中国の北斗システムが国際市場での競争の中で一席を占めるためには、まずその他のシステムとの互換を実現し、システムの高精度・高安定性・高信頼性を維持する必要がある。また透明な政策により、世界の衛星測位システム受信機メーカーと多くの利用者の懸念を解消しなければならない」と主張した。
楊氏はまた、「中国の衛星測位産業の政策にはまだ不備があり、管理が乱れている。国家がより詳細な産業発展計画を制定する必要がある」と提案した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年3月4日 |