中国人科学者が提案し計画・推進する南中国海第2回大洋掘削、国際深海掘削計画(IODP)第349次研究航海の探査船が、1月28日に香港を出発した。同済大学海洋地質国家重点実験室の李春峰教授、米ウッズホール海洋研究所の林間教授が今回の首席科学者となり、科学調査に参加する約30人の国際科学者チームのうち中国人が13人に達する。人民日報が伝えた。
米深海掘削船「ジョイデス・レゾリューション」による第349次航海は、2013年末にスタートした新たな10カ年におけるIODPプログラム(2013−2023年)の初の研究航海で、62日間に渡る作業を経て、3月30日に台湾の基隆港に停泊する予定だ。
今回の南中国海大洋掘削計画では、南中国海の水深約4000メートルの海盆で3カ所の掘削を実施し、最も深い穴は海底から約2000メートルに達することになる。南中国海が形成された時期の玄武岩のサンプルを獲得し、南中国海の海盆拡張の開始と終了の年代、その地球深部との関係、南中国海の拡張の気候変動に対する影響などを正確に特定し、それに応じる地質構造運動を分析する。
IODPの前身は「ODP(深海掘削計画)」という、地球科学で最大規模の、最も長期に渡る大型国際協力計画だ。中国は1998年に参加者として同計画に加わり、1999年に南中国海で初の大洋掘削を実施する機会を勝ち取った。中国は今年より、IODPの正式なメンバーとなる。李教授が提出した、深部の玄武岩サンプルを掘削し、南中国海の形成の歴史を明らかにする内容の意見書は、厳しい審査と世界投票を経て、第394次航海の研究テーマに選ばれた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年1月24日 |