ネットユーザーからは、「逆推理によると、曹性の6組の家族が同じ先祖を持つことしか証明されない」、「その先祖が曹操であるとする根拠は?」、「一族内では、長期間内に養子や婿入りなどがあったことが考えられるが、いかに家系図の信頼性を保証するのか?」といった疑問の声があがっている。
同実験室の李輝教授は、「逆推理」により現代の曹性の子孫に共通する遺伝子を特定してから、曹操の先祖の古代DNA分析によるさらなる検証が必要だ。安徽省亳州市の曹氏宗族墓の元宝坑一号墓から発掘された2本の歯のDNAは、上述した子孫の遺伝子と合致する」と語った。
◆疑問その三 古代DNAサンプルの損傷の可能性は?
遺伝子も損傷が生じるとされるが、「元宝坑一号墓」の2本の歯を使用したDNAの比較は信頼できるだろうか。
同チームの一員である王伝超氏は、「曹氏宗族墓に入れるのは曹操一族において高い身分と地位を持つ近親者で、墓の主が曹操の大叔父であるという情報も考古学・歴史学界によって確認されている。同チームが墓から発見された歯のDNA検査を実施したところ、表面がエナメル質によって保護されていたため、内部のDNAの質はまずまずだった。歯というサンプルは、古代DNA研究において説得力を持つ」と説明した。
李教授は、「分析によって得られたY染色体は父から受け継がれ、かつ突然変異率が極めて低い。祖先の突然変異に関する情報は子孫の遺伝子に留められるため、古代DNAによる鑑定が可能だ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年11月14日 |