悪性リンパ腫はよく知られた病気だ。2008年7月、中国中央電視台「新聞聯播」の元有名キャスターの羅京さんが悪性リンパ腫と診断され、2009年6月5日に48歳で視聴者に永遠の別れを告げた。2009年3月14日、中国大陸出身の女優である李鈺さんが、若干32歳にして悪性リンパ腫により治療の甲斐なく北京で亡くなった。2009年4月6日、台湾出身の女性歌手の阿桑さん(34)は、悪性リンパ腫が乳腺に転移し台北で亡くなった。そしてこのほど、台湾の有名企業のCEOである李開復氏が悪性リンパ腫を患ったことで、この病気に関する話題が再燃した。科技日報が伝えた。
◆リンパ球、人体の健康を維持
リンパ球の生成に悪性の変化が生じることで、悪性リンパ腫となる。これは中国で頻繁に発生する、10大悪性腫瘍の一つだ。血液系の悪性腫瘍の中で、悪性リンパ腫の発症率は白血病に次ぎ、しかも児童から高齢者に至るまで発症する可能性がある。
リンパ球は人体の健康を維持し、外部の細菌やウイルスなどの侵入に抵抗し、身体の老化・老死した細胞を取り除き、体内環境の「衛生と秩序」を維持する。
中国医学科学院腫瘍医院腫瘍内科主任医師の石遠凱氏は、「免疫システムは人体の軍隊のようなもので、体内で発生した異変、もしくはガンに変化する細胞を即座に取り除く。免疫システムに乱れが生じた場合、ガンに変化する細胞が付け入る隙が生じる」と指摘した。
◆プレッシャーで発症率が上昇
石氏は、「悪性リンパ腫の発症率は上昇傾向にあり、中国では毎年約2万5000人が発症する。そのうちホジキンリンパ腫の発症率は毎年3-5%のペースで上昇しており、すべての悪性腫瘍の中で最速のペースとなっている」と説明した。
石氏は、「悪性リンパ腫の発症が早期化し、現在は30-45歳の青年・中年が中心となっており、しかも男性の発症が多い。リンパ球は人体の重要な免疫組織であり、青年・壮年の免疫システムは発育の過程にあり、常に外の変化に適応する必要があるため、悪性の変化が生じやすい。また深刻なプレッシャー、多忙・過労、不規則な生活リズムは、若者の悪性リンパ腫の発症原因の一つだ」と強調した。
石氏は、「悪性リンパ腫の最良の予防法は、午前0時から3時に必ず休息をとることだ。徹夜をすれば、免疫システムは休むことができず、悪性リンパ腫を発症しやすくなる」と注意を促した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月11日
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