▽米国経済に新たな活力
中国人観光客の強力な購買力は、不景気の米国経済にプラス作用をもたらしている。全米旅行産業協会の調査によると、米国ではここ数年の不景気により大多数の中産階級の生活が苦しくなり、レジャー・旅行が贅沢と見られるようになった。一方で、米国を訪れる中国人観光客は米国の中産階級と比較しても全く見劣りしないばかりでなく、購買力がとても高い。
米国ベイエリアの旅行業者は、中国人観光客を受け入れることが現地観光業の収益増加につながるとの見方で一致しており、より多くの中国人を誘致し、米国経済の発展をけん引してもらうため、米国がビザ発給条件を一層緩和することを望んでいる。
専門家は、「米国の観光業は発達している。中国を含む新興国の経済成長は、米国観光業に多くの顧客と利益をもたらすだろう。なぜなら、発展途上国の人は誰もが先進国に行きたいと望んでおり、特に米国のような超大国を旅行し、見学してみたいと考えているからだ」と指摘する。
今世紀以降、米国の消費市場に世界の観光客が占める割合はやや下がったが、中国人観光客の米国における消費はむしろ上昇しているという。
米国の店側も、中国人観光客がもたらす巨大なビジネスチャンスを手に入れようと努力している。朝食に米粥や中国語メニューを用意したり、フロントに中国語が話せる従業員を配備するホテルが増えたほか、従業員に中国語を学ぶよう求めるホテルもあるという。
中国人の外国旅行に詳しいPierre Gervois氏は、「中国人観光客は2020年までに、米国で130万人の新たな雇用を創出するだろう。米国50州の観光業は中国人観光客を迎える準備を十分に整え、中国人観光客の購買力に感謝しなければならない。中国人観光客は米国の経済回復にとって極めて重要だからだ」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年6月9日 |