中国の伝統的祝日である春節(旧正月、今年は2月10日)が目前に迫っている。タイの首都バンコクでも、旧正月を迎える喜びのムードがますます高まっており、空港や主要商業エリアのあちこちに、深紅の灯籠や新春を祝う中国語の掛け軸が掛けられた。タイ国政府観光庁東アジア支局長のアムヌアイ氏は、「2月9日にスタートする中国の春節連休期間、中国から約10万人の観光客がタイを訪れ新年を迎え、観光収入は42億バーツ(約130億7500万円)に達する見通し」と述べた。人民日報が報じた。
○タイ観光ブームに火を付けた大ヒット映画「Lost in Thailand」
タイ国内の各旅行社には、中国からのツアー申込が殺到しているという。タイ最大の中国系旅行会社である泰国国泰旅遊集団(CCTグループ)の黄漢忠・董事長は、「春節は、タイ旅行のベストシーズンであり、毎年多くの中国人観光客がタイを訪れている。今年はとりわけ、ツアー予約が殺到しており、弊社グループのホテルは全て予約で満杯だ」と述べた。黄董事長によると、美しい熱帯の自然や地理的に近いというメリット以外に、タイの政局はここ数年でかなり安定してきており、タイのドラマが中国でブームになっていることや、航空会社がかなり低価格でチケットを出していることも、中国人観光客が今年、かつてない規模でタイに押し寄せている状況を作り出しているという。黄董事長はさらに、「映画『Lost in Thailand』の大ヒットも、中国人による年末年始タイ旅行ブームをいっそう煽り立てた。特に、北部の都市チェンマイの人気が急上昇している」と続けた。
この空前のブームについて、アムヌアイ氏も深い感慨を示し、次の通り語った。
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