中国航天科工集団公司四院紅峰公司の副総設計師匠である樊賀斌氏は、これまでに「宇宙キッチン」、「宇宙エアコン」、「宇宙病院」などの開発を担当した。
「宇宙キッチン」とは、宇宙食の加熱装置のことだ。長さ・幅・高さ共に30センチ以下、重さわずか4.4キロの容器内に、パック詰めされた宇宙食(ご飯とおかず)を入れ、30分ほど待てば熱々の料理が食べられる。
この装置は神舟5号(2003年打上げ)の時点ですでに設置されていたが、ほとんど使われなかった。樊氏は「これまで、宇宙船の電気は非常に貴重なものだった。楊利偉氏(中国初の宇宙飛行士)が神舟5号で宇宙へ行った際は、電気を使うのがもったいなくて1度しか使わなかった。しかも15分間しか加熱せず、米も十分に温められなかったそうだ。今回は配電方式を改良し、温かい食事が取れるようになっただけでなく、メニューも増え、おいしくなった」と語る。
天宮1号と神舟9号には「宇宙エアコン」(気体流量調節装置)も設置されている。微風-強風の調節ができ、宇宙飛行士は個人の習慣や環境の変化に基づいて手動で風速を変えられる。
このほか、宇宙飛行士は生理的データを測定する機器を随時携帯しており、心拍、呼吸、体温などのデータを測量し、リアルタイムで飛行制御センターに伝送している。まさに宇宙飛行士の健康を守る「宇宙病院」だ。新京報が報じた。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年6月19日 |