中南大学の生殖・幹細胞プロジェクト研究所が明らかにしたところによると、同研究所の盧光叙」所長率いる研究チームはこのほど、世界最大のヒト胚性幹細胞バンクを完成させた。同細胞バンクは、幹細胞治療に向け、重要なリソースを提供するだけでなく、ヒト胚性幹細胞の応用における安全性の問題解決に向け、革新的かつ臨床応用が可能な研究成果を提出することとなった。今後この場所には、湖南省幹細胞プロジェクト技術センター、ヒト幹細胞国家プロジェクトセンターも相次いで建設される予定。中国科学報が6日に報じた。
権威ある学術雑誌「Nature Biotechnology」上で昨年12月、史上最大規模の胚性幹細胞研究成果が発表された。世界19カ国・70機関の科学者が行った125株のヒト胚性幹細胞に対する研究で、うち12株は中国人のものであり、同研究所はそのうちの10株を提供している。
幹細胞は、医学界で「万能細胞」と呼ばれる。十分に分化しておらず、未成熟の状態だが、各種の組織・器官の再生および自己複製能力を持っている。ヒト胚性幹細胞は人類の発育研究、先天異常・単一遺伝子疾患の発症メカニズム研究のための唯一の細胞であり、分化誘導を通じて人体の各種組織・器官を再生できる潜在能力を備えている。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年3月8日 |