蓬莱を彩る伝説
「仙境」蓬莱の象徴とも言えるのが、蓬莱閣だ。蓬莱閣は黄鶴楼、岳陽楼、滕王閣と並び称される「中国四大名楼」の1つで、蓬莱市北部の丹崖山の断崖の上にある。蓬莱閣、天后宮、竜五宮、呂祖殿、三清殿、弥陀寺の計6つの建物と付随する建造物からなっている。

蓬莱閣
創建は1061年。1085年に登州軍州事となった蘇東坡がこの地を謳った詩文を書き残し、その名を知られるようになった。蓬莱閣の入り口にある門には、今も蘇東坡の書いた「人間蓬莱」の文字が残っている。

今も残る蘇軾(蘇東坡)の「人間蓬莱」
しかし、それよりも蓬莱閣と蓬莱の名を有名にしているのは、八仙の伝説だ。八仙は鉄拐李、漢鍾離、呂洞賓、藍采和、韓湘子、何仙姑、張果老、曹国舅の8人で、何仙姑を除く7人が男性。八仙はそれぞれ持ち物を持っており、鉄拐李は瓢箪、漢鐘離は芭蕉扇、呂洞賓は宝剣、藍采和は花かご、韓湘子は笛、何仙姑は蓮の花、張果老は魚鼓という楽器、曹国舅は陰陽板という玉の板を持っていた。
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