月探査プロジェクトの劉東奎・副総指揮は20日、月探査衛星「嫦娥2号」の近況を明らかにした。それによると、嫦娥2号は9月20日現在、太陽-地球ラグランジュ点(L2)の周りを周回する軌道上を26日間にわたって安定的に運行している。状態は良好で、各コントロールも正常に行われている。残りの推進剤の量は約115キロで、来年末まで運行することが可能だという。科技日報が23日に伝えた。
▽深宇宙から7Gのデータを転送
嫦娥2号は9月15日午後7時25分より、毎秒750キロバイトの速度で3時間あまりにわたって宇宙環境の観測データを地上に転送した。ダウンロードデータは7ギガバイトに達した。
これらのデータは嫦娥2号が月の周回軌道から太陽-地球ラグランジュ点(L2)への飛行中に、太陽風イオン計測器、太陽高エネルギー粒子計測器、γ線スペクトロメータの3種類の観測機器が取得したもの。
▽多くの世界初・中国初を達成
嫦娥2号は任務を通じ、世界で初めて解像度7メートル以下の全月面写真を取得することにも成功した。
また、月周回軌道を離れるための設計・コントロール技術でもブレークスルーを果たし、3つの「初めて」を実現した。(1)世界で初めて月周回軌道からL2点への飛行を果たした(2)深宇宙での誘導・制御・通信面において、初めて地球からの距離40万キロから170万キロへの飛躍を果たした(3)中国の宇宙活動で初めて、1度の打上げで複数の目標、任務を実現した。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年9月23日
|