技術上の難問に直面する可能性
宇宙航行専門家で、雑誌『国際宇宙』の編集長である龐之浩氏は、「ドッキング」が世界的に見ても技術上のボトルネックとなっており、海外の有人宇宙飛行活動の早期においても、宇宙船がドッキングする過程で失敗するケースがあったと指摘している。宇宙では、空間実験室と飛行船は共に高速で飛行しており、その時速は28,000キロ以上となる。
ドッキング過程でわずかな計算ミスがあっただけでも衝突事故をもたらしかねないのだ。去年ロシアのロケットが国際宇宙ステーションとドッキングした際は、最初は成功できず、二回目でやっと成功することができた。龐之浩氏は、ドッキングにおいて最も悩ましいのが「追突」だと説明する。人間のコントロール下にある状況では、一般的に追突事故の確率は低いが、宇宙飛行士がいない状況では、地上管制室と自動制御に頼らざるを得ない。
ドッキングの関門を越えた後も、宇宙ステーションにはさらなる危険が待ち受けている。龐之浩氏は、宇宙ステーションの運航過程において最も脅威なのは宇宙ゴミだと言う。さらに、宇宙ステーション自身が正常に運航できるのかどうかという問題もあるし、太陽活動による宇宙天気などが宇宙ステーションの運航に与える影響も気になる。国際宇宙ステーションには救助船が長期にわたって停留しており、クルーの避難に備えている。
宇宙飛行士が宇宙で立ちはだかる試練も少なくない。めまい、ノイズ、無重力状態、過重力などのほか、食べ物や排便の問題から髭のそり方まで数多くあるのだ。「国際宇宙ステーションではかつて食糧不足で騒ぎになったことがある。後で分かったことだが、先遣のクルーが良く食べる人たちだったので、引き継いだクルーたちの食糧が足りなくなったのだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年9月23日
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