中国有人宇宙飛行プロジェクト3段階発展戦略のうち、第2段階の重要なプロセスである「神舟7号」の打上げでは、宇宙飛行士による船外活動・宇宙遊泳が実現した。そして、まもなく打ち上げられるドッキング目標機「天宮1号」と宇宙船「神舟8号」は、中国初となる宇宙空間でのランデブー・ドッキング技術を検証する。新民晩報が23日に伝えた。
重さ8トンの2つの物体が、宇宙空間で第1宇宙速度(時速28440キロ)で飛行しながらドッキングすることの難しさは想像にあまりある。かすり傷1つが思わぬ影響を及ぼすことも考えられる。
専門家は、「ドッキングおよび分離の際、各キャビン内の気体は漏れてはならず、キャビン同士は完全に密着しなければならない。しかも、接合時は安定を保ち、大きな揺れがあってはならない。その動きは『ねじを締める』動作に似ている」と語る。
「天宮1号」と「神舟8号」がドッキングに成功すれば、中国の宇宙開発事業史上、最も複雑な形の宇宙設備が完成する。
順調なドッキングのためには、2つの宇宙機の相対速度が秒速0.2メートルを上回ってはならず、横方向の差も18センチを上回ってはならない。正確なドッキングができて両者は初めて着実に結合することができ、直径80センチの円形ドッキング口を開くことができる。将来、有人宇宙船「神舟9号」、「神舟10号」がドッキングをする際は、宇宙飛行士たちはこのドッキング口を通じて神舟8号から天宮1号へと移動することとなる。
中国の宇宙科学専門家・冗x之浩氏は「ランデブー・ドッキングは宇宙技術の中でも難関の1つとされている。万が一の計算間違いがあれば、1ミリ1センチ、1分1秒の差で宇宙船の衝突事故につながるからだ。昨年ロシアの宇宙船が国際宇宙ステーションとドッキングしたが、1回目は失敗し、2回目でやっと成功した。ドッキングで一番困ることは宇宙機の追突だ」と語る。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年9月23日 |