国家海洋局のウェブサイトでこのほど公開された西太平洋海洋環境放射能調査の結果によると、西太平洋の一部海域からは中国海域のバックグラウンド濃度の300倍を上回る量の放射性元素が検出された。国家海洋局環境保護司は12日、科技日報記者からの取材に答え、「調査結果によると、汚染を受けた公海海域は日本側が発表した範囲を大きく上回っており、放射性物質がすでに中国の管轄海域に侵入した可能性も否定できない」とした。科技日報が15日に伝えた。
西太平洋海洋環境放射能調査の調査区域は福島から東の25.2万平方キロメートルの海域。今回発表されたのは一部の海水サンプルの初歩的な検査結果だ。
国家海洋局環境保護司はまた、「調査結果によると、日本から東及び南東方向の西太平洋海域はすでに福島原発の放射能漏れ事故により、明らかに影響を受けている。調査区域の海洋生物が、程度は異なるものの汚染を受けるであろうことは確かだ。ただし、調査区域の範囲によって汚染の程度も異なるため、海洋生物における濃縮の程度も異なるだろう。セシウム137とストロンチウム90の半減期はいずれも約30年であることから、影響は長引くと思われる。特に放射性物質が食物連鎖と生物濃縮・蓄積を経て、海洋生物と海洋生態システムないしは人類の健康に及ぼす長期的影響は軽視できない。
日本が5月に発表した資料では、汚染を受けた範囲は福島から300キロメートル離れた近海とされていたが、国家海洋局の今回の調査結果で、福島からの距離が800キロメートル以内の25.2万平方キロメートルの公海海域がすでに明らかな放射能汚染を受けたことが明らかになった。これは日本側が発表した範囲を大きく上回っている。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年8月15日 |