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文化・科学・観光  
中日の環境保護協力、まだまだ大きな可能性

 

日本国際協力機構(JICA)、中国環境保護部及び日本環境省が共催する「中日環境政策セミナー」の開幕式が7日午前、北京で行われ、JICA中国事務所の中川聞夫所長が記者からの質問に答えた。一問一答は以下のとおり。

--中日の今後の環境保護協力において、日本は中国への技術提供・資金提供のどちらをより重視していくのか?

「日本政府と産業界全体について言うと、技術であれ、資金、人材であれ、どれも提供していきたい。しかし、JICAの立場から言うと、やはり技術の提供を重視していく。JICAは技術の特許権を持っていないが、仲介役として両国の技術協力を推進し、関連の研修を行っていく。」

「中日の環境保護協力が政府主体となるか、企業主体となるかは、協力の具体的な分野にもよる。例えば汚水処理。汚水処理プロジェクトは中国も日本も政府主導で行っていく分野であり、企業のプロジェクトではない。主に、各地方政府が筆頭となって交流を行っていく。一方で、重金属汚染の処理技術は現在、ほとんどが各企業の手中にある。このため、協力プロジェクトも自然と企業主導となっている」

--中国と日本はいずれも、レベルは違えど産業構造のアップグレードという問題に直面しており、日本はこの面で中国をリードしている。日中の環境保護・新エネルギー協力の中で、中国は日本の産業構造アップグレードにどのような促進作用を果たすことができるのか。

「中国と同じく、日本も引き続き発展していく必要がある。ただ、発展の方法が違うだけだ。日本はすでに高度経済成長期を過ぎ、安定期に入っている。中国社会の発展段階は日本とは違うため、直面する問題も異なる。中国の環境保護問題は主に汚染と公害問題で、これらは基礎的な環境保護問題に属する。日本はすでにこの問題をクリアしており、成熟した技術を中国に譲渡することが可能だ。中国では今、環境保護事業が公益活動・産業としても実施されている。将来的には、中国の関連産業も国際市場で日本と競争する関係になるだろう。」

--中日両国の協力と競争関係について

「一部の日本企業は、中日協力の中で知的所有権の問題が起きることを心配したり、中国関連産業の発展が、日本にプレッシャーをもたらすことを懸念している。しかし、協力が深まるにつれ、中日双方は各自の長所を発揮し、『有機的なコンビネーション』で、世界市場における競争力を共に高めていけるようになるだろう。」(編集SN)

「人民網日本語版」2011年7月8日

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