昨年3月、温家宝首相は両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議の二つを合わせた略称)の記者会見の席で、両岸で別々に所蔵されている「富春山居図」を一日も早く1枚の画に戻したいと表明し、「画是如此、人何以堪」(画がこのように分かれているのに、人はこの悲しみをどうして我慢できるだろう)と深く嘆き、この画を一緒に展示できるよう両岸の同胞の心に訴えかけた。
趙洪祝中国共産党浙江省委員会書記は開幕式であいさつし、次のように述べた。360年前、富春図は燃やされて二つに分かれた。この60年、一方は浙江に、もう一方は台湾に所蔵され、合いまみえることはなかった。今日、一緒に展示され、ついにその機会が訪れた。
今回の同時展示の意義は、書画芸術の範疇を超えており、両岸の人民が歴史、文化、民族のレベルで「心を通い合わせる」象徴となった。国民党の連戦・名誉主席は次のように述べた。この画は数百年の間、流浪を繰り返してきた。この60年は両岸に分かれ、お互いに行き来できない苦しい歴史の中にいた。両岸は現在、平和的発展という道のりを歩んでおり、同時展示の実現は、時代の巡り合わせであり、必ずや将来に大きな証を残すだろう。
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