【新華社台北6月2日】「山水合璧―黄公望と『富春山居図』特別展」が1日午前10時、台北故宮博物院で開幕した。60年あまり台湾海峡の両岸に分かれていた中国画の名作が、両岸の人々の期待のなか、ついに台湾で展示された。
開幕式会場の中央正面の壁に飾られた長さ10メートルに及ぶ「富春山居図」を一つに合わせた模写は、筆致が鮮やかで、奥深く、富春江両岸の初秋の美しい景色が生き生きと描かれている。
両岸から参加した数百人の来賓と記者が、この感動の瞬間に立ち会った。両岸の同胞が半世紀にわたって待ち望み、関係者が10年あまり奔走し、努力した結果、苦難の歴史を経た名画は360年ぶりに一つになった。
「富春山居図」は元代の著名な画家である黄公望が1350年に描いたもの。清代初めに焼失の危機にさらされ、二つに分断されたが、それぞれ補修が行われた。前半部は「剰山図」と呼ばれ、民間に流れて1956年に浙江省博物館に収められた。後半部は「無用師巻」と呼ばれ、半世紀あまり前に故宮南遷文物として台湾に運ばれ、台北故宮博物院に収められた。この作品を二つ合わせて展示することが、両岸各界関係者の長年の願いだった。
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