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文化・科学・観光  
漫画でも読める「蟹工船」の中国語新版が発行

 

深刻な不況やワーキングプアの現象で、日本で一気にブームになった小林多喜二の小説「蟹工船」。その原作の翻訳版と漫画版が一緒になった新しい中国語版が、人民文学出版社が8月に出版される。

右から開くと漫画版、左から開くと原作翻訳版と、どちらからも読み始めることができるこの本は、ユニークな表紙のデザインや、「毎日こんなに忙しいのに、なぜこんなに貧乏なのか?ワーキングプア族必読の書」という帯のコメントが目を引く。

訳者の一人で北京外国語大学日本学研究センターの秦剛教授は、「漫画版は東銀座出版社が出版したものを翻訳したもので、漫画は読者にとってとても親しみやすいが、漫画版は読者に原著の魅力を味わうよう促す一つのきっかけにすぎない。もし原作の翻訳版がなければ、漫画版の価値も大きく落ちるだろう。そうした考えで漫画版と原作の翻訳を一緒に収めた新しい中国語版を出した」と話す。

中国での「蟹工船」への受け入れはかなり早く、日本の明治大学法学部に留学した経歴を持つ潘念之氏が翻訳した中国語版が、1930年4月に大江本舗から発行されている。新中国建国から改革開放初期までの30年間にも、様々な形で国内の読者に紹介されてきた。楼適夷氏や叶渭渠氏による翻訳版のほかにも、漫画に近い「連環画」も出版され、映画も上映されている。

しかしこの数年、中国では村上春樹などの作家が人気で、文学部の教科書には小林多喜二も紹介されているが、実際に読む人は少ない。しかし去年に日本で起こった「蟹工船」のブームで、中国の出版業界はすばやく反応し、台湾文経出版社は去年11月に、「2008年日本で最もヒットし、最も影響力がある小説」として繁体字の「蟹工船」を出版した。また訳林出版社も今年1月、叶渭渠氏が1973年に翻訳した「蟹工船」を再版。そして今回、人民文学出版社が漫画版と原作を合わせた「蟹工船」を出版する。

今回出版される「蟹工船」には、東京大学の小森陽一教授が推薦文を寄せており、小林多喜二の年譜や秦剛教授が書いた序文、島村輝教授による解説が収録されている。

「チャイナネット」 2009年7月31日

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