日本オリンピック委員会(JOC)事業・広報専門委員会の竹内浩委員は4日、新華社のインタビューに答えて、アジアで3度目の大会である北京五輪は、中国に大きな変化をもたらすと同時に、アジアのスポーツ事業の発展を力強く推進することになるだろう、との考えを示した。
1988年のソウル大会から夏季五輪と冬季五輪に11回参加してきた竹内浩氏は、1964年の東京五輪の開催に向けて日本の新幹線や高速道路が整備されたのと同じように、北京五輪の開催は中国にとって大きな意義があると考えている。五輪大会はその開催都市に発展と活力をもたらすだけでなく、国民と政府の間における望ましい相互作用を増進させ、開催国のスポーツ事業の発展を促し、競技水準を高めるものだ。
五輪大会は、開催国の競技水準を向上させ、優秀な選手を育てるものだという竹内氏は、東京五輪の例を挙げ、この大会で日本は「水泳、体操などで優秀な選手が育ち、さらにスポーツの普及に伴って日本の国民も次第にスポーツをするようになった。中国のそこかしこで老若男女を問わず誰もが卓球を楽しんでいるように、日本でも水泳などの普及率が非常に高くなった」と話す。
東京は今、2016年の五輪招致申請を行っている。竹内氏によると、現在、日本国民の70%、1億人近くがこの招致申請を支持しており、この数字はなお上昇しているという。このことからも、国民が積極的にスポーツに参加しようという熱意と政府との間の望ましい相互作用が築かれることで、スポーツを通して国民が改めて一つになり、国民に健康と幸福、楽しみをもたらすことがわかる。
1964年の東京大会、1988年のソウル大会に続いて、08年の北京大会はアジアにおいて開催される3度目の夏季五輪大会となる。竹内氏は、アジアで開催されたオリンピックはいずれもその開催地域のスポーツ交流や協力を促してきただけでなく、同時に周辺の国や地域のスポーツ事業の発展ももたらした、と語る。
北京五輪大会に対して、竹内氏は北京五輪組織委の準備は万全であると評価し、「1988年からオリンピックに参加しているが、これは私が見た中で最も素晴らしい選手村。宿泊も食事もよいし、サービスも完ぺきだ。そのほか、プレスセンターのサービスもよく、毎日午前10時と午後4時のティータイムサービスは非常に行き届いている」と述べた。
「北京週報日本語版」 2008年8月6日
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