--CCBC総裁にインタビュー
本誌記者 陳 姌
非営利の会員制組織であるカナダ・中国貿易理事会(CCBC)は1978年の創設以来、一貫して両国の貿易と投資の促進に尽力してきた。創設30周年を迎えたのを機に、本誌記者はセルジオ・マルチ総裁に独占インタビューし、両国間の貿易の現状を分析し、将来の展望について語ってもらった。
記者 CCBCが両国の貿易関係促進で果たしている役割を評価していただけますか。将来性についてはどうでしょう。
総裁 過去30年にわたる成果を、私は非常に誇りに思い、自負しています。CCBCの仕事はまさに、カナダと中国との貿易と投資を促進することです。
この30年間、私たちは主にカナダ企業が中国市場に参入するよう支援してきました。今後の30年も、これまでと同じようにこの仕事を継続していくことにしています。同時に、カナダへの投資を呼び込むために努力していくつもりでいます。中国企業は急成長しており、しかも世界的範囲で急速に成長しているからです。
CCBCは中国やその他の国からの投資で今後も建設的な役割を果たしていくでしょう。創設30周年を祝うこの機に、私たちは中国とカナダの貿易に新たな一章を開くために努力し、貢献することで、CCBCの創設者、その創設の精神に敬意を払いたいと思っています。
記者 今年は中国が改革開放政策を実施してちょうど30周年になります。中国の投資環境にどんな変化があったとお思いでしょうか。
総裁 改革開放というこの30年は確かに中国を変貌させました。経済で目覚しい成果を上げました。こうした変化は、国際的な視点からみればより重要になるでしょう。中国は世界で極めて大きな役割、影響力を発揮するようになり、すでに世界の政治、経済の舞台でリーダーとなっています。
記者 近年、カナダとの貿易は急速に増大しています。中国は米国に次ぐ第2の貿易パートナーとなっていますが、貿易ではどの面で相互補完性があるのでしょうか。
総裁 相互補完の分野は非常に多いですね。なかでも金融サービス分野です。カナダの一部の銀行大手、例えば、カナダロイヤルバンクやノバ・スコシア、それに一部の保険会社が北京、上海やその他の地区に支店や子会社を設立しています。交通分野では、ボル・バルディアが非常に活躍していて、かなりの成功を収めています。農産品加工や自然資源の分野でも、相互補完性があります。こうした分野での相互補完性が貢献したことで、カナダは中国のニーズを満たすために付加価値のあるものを提供することができたのです。
|