北京五輪開幕式の最初の本格的なリハーサルが30日夜、国家体育場「鳥の巣」で開催された。「新華網」が伝えた。
30日午後6時、記者がメーンプレスセンターから出てくると、「鳥の巣」に向かう路上には多くの歩行者が見られ、周辺の警備も明らかに厳しくなっていた。競技場前の広場では、熱意あふれる多くのボランティアが、さまざまな方角から集まる人の流れを、秩序正しく誘導していた。
人の流れの中をゆっくりと歩いていた鄭さんは今年82歳。選手村の向かいの居住区に住んでおり、夕飯後はいつも「鳥の巣」付近を散歩する。体を鍛えるのが目的だが、それとは別の小さな期待もある。「鳥の巣」で行われているというリハーサルを見られないかという期待だ。要らなくなったチケットを持っている人に出会えば、リハーサルを競技場の中から見られるのではないか。鄭さんは数日前、そのようにしてチケットを手に入れ、リハーサルを見学することができた。最初の本格的リハーサルが行われるというこの日は、前回と同じような幸運にあたらないかと、早くから競技場前に駆けつけた。
北京市郊外の豊台区に住む宋さんは、安全検査所に設けられた休憩用の日よけテントの下で、自分の幼い娘を抱いて静かに座っていた。リハーサルのチケットを友人が届けてくれるのを待っているのだという。「開幕式リハーサルは、北京五輪の雰囲気を身近に感じることのできる貴重なチャンス」と期待は高まる。
午後9時を過ぎると、広場のざわめきはゆっくりと静まっていった。競技場の中ではリハーサルが始まったようだ。競技場の外にはまだ帰りたくない人たちが、広場で記念写真を摂ったり、地面に座って何か話したりしている。「鳥の巣」と「水立方(国家水泳センター)」の華やかな照明がそんな人々の顔や体を照らしていた。(編集MA)
写真(1):リハーサルチケットを持った来場者
写真(2):リハーサルが始まってもまだ帰らない人々
「人民網日本語版」2008年7月31日 |