10月31日、第62回国連総会では、中国が提出し、186の加盟国が調印した「オリンピック休戦決議」が可決された。これは、国連大会にとっては連続八回の「オリンピック休戦決議」の可決となる。中国共産党中央政治局委員、党北京市委員会書記、北京五輪組織委員会の劉淇会長、IOCのロゲ会長、第62回国連総会のコリム会長が出席した。

同決議が可決された前、劉淇会長は、中国政府を代表する北京五輪組織委員会が提出した「スポーツとオリンピックの理想を通じて平和な、うるわしい世界を構築する」というテーマの決議草案（「オリンピック休戦決議」の草案）を紹介した。その内容は主に次の通り。

国連とオリンピックは天然の盟友であり、オリンピックの平和の理想は、「人類の平和を促す」という国連の主旨と一致するものである。1993年らい、国連総会は連続7回「オリンピック休戦決議」を可決し、すべての加盟国に同決議の遵守を呼びかけた。2000年の「国連ミレニアム宣言」は、すべての加盟国に同決議の遵守を呼びかけたうえで、スポーツとオリンピックの思想を通じて平和と相互諒解を促すことを支持する姿勢をも示した。これは、国連およびその諸加盟国は、世界の平和を促すスポーツとオリンピックの理想の積極的な役割を重視し、オリンピック大会のために良好な環境と雰囲気を作り上げる念願をも示している。

2008年オリンピックの主催国として、中国は慣行に従って「スポーツとオリンピックの理想を通じて平和な、うるわしい世界を構築する」という決議草案を提出した。「オリンピック休戦」はオリンピックの理念だけでなく、平和を愛する全世界の人々の共通の願いでもある。「同じ世界、同じ夢」という北京五輪のスローガン、「グリーンのオリンピック、科学・技術によるオリンピック、人文のオリンピック」という北京五輪のコアとなる理念は、平和進歩、平和共存、調和と発展を求める中国および世界各国（地域）の人々の念願を表すものである。

282日以後、明るさ、連帯、友情と平和を象徴するオリンピックの聖火が初めて、北京五輪のメーンスタジアムで燃えさかることになっている。これはオリンピックおよびながい歴史をもつ中国にとって特別な意義がある。国際社会は北京五輪の成功を期待している。当面、北京五輪のさまざまな準備活動はスムーズに進んでいる。国連の加盟国の支持および人々の共同の努力のもとで、第29回オリンピック大会は首尾よく成功を収めることをわれわれは信じている。

ロゲ会長は「今日、国連大会は『オリンピック休戦決議』を可決した。これは国連とオリンピックの共通の価値観を示すものである。スポーツそのものは平和を維持し、またはそれを実施することができないが、よりうるわしい、より平和の世界を構築するために重要な役割を果たすものである。北京五輪の準備活動はすでに重要な経済および社会的メリットを中国にもたらしている」と語った。

モロッコ、韓国、ペルー、ベニン、スイス、アメリカ、インドの代表も発言し、世界の平和を促すスポーツの役割を高く評価し、2008年オリンピック大会の成功を祈った。

「チャイナネット」　2007年11月1日