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昔は思い出すのも辛い 今は幸せ

 

三代にわたる幸せな生活

トゥンチュ家を訪れたとき、ちょうどお孫さんのチャブゥさんが休暇中で大学から帰省していた。

チャブゥさんはミーマ・トゥンチュさんの最年長の孫で、ラサ師範学院の大学3年生。チベット語を専門に学び、今年卒業したら中学の教師になるつもりだという。

自分の小さいころに比べて孫はずっと幸せだというミーマ・トゥンチュさんは、「今の子どもは家のことは何もする必要がない。いちばん大事な仕事はしっかり勉強すること。私らの小さいころとはまるで違う」と、24歳の孫に微笑みかける。その目には孫の世代に対する慈しみと自らの幼時の辛い生活への感慨が満ちている。

チャブゥさんのお母さんのピェンドゥさんが「チャブゥも何もしないわけじゃないのよ。休みの時にはご飯を作ったり、牛にエサをやったりするのを手伝ってくれるわ」と急いでフォローする。

ものを書くのが好きだというチャブゥさんは、大学でチベット語による創作グループのメンバーになっている。この創作グループは毎年、学生たちが書いた文章を『ザーチャ』(「こだま」の意)という名の1冊の雑誌にまとめている。

「僕の一番の願いは個人の文集を出すこと。散文には結構自信があるんだ」と、ちょっと得意気に話すチャブゥさんは、「むろん、僕が書くのはみなチベット語で、中国語での創作はまだ最高水準には達していないので、敢えて書きまくらないようにしている」と正直に付け加えた。

ピェンドゥさんは、チャブゥさんが成長した環境やその考え方について、お爺さんの時代と大きく異なるだけでなく、自分の小さいころとも大きな違いがあるという。「私は1961年生まれ。耕作地が分配されて間もないころで、みな、畑を耕したり牛を飼育したりするのに忙しく、学校など何もなかった。だから私も学校には行っていない」と話すピェンドゥさんは、実家が分配された1.5ヘクタール余りの土地の耕作だけで十分忙しかったと語る。80年代にトゥンチュ家に嫁いでからは毎日、セーターを編んだり、牛の乳搾りをしたりのちょっとした家事をするだけで、ほかの時間は子どもの世話をし、何もないときはハダカムギ酒を飲んだり、チベット語のテレビを見たりしてのんびりと過ごしてきた。

「私はずっと、働いた分だけ報いがある、という言葉を信じてきた。努力しさえすれば暮らしはよくなるはず」と言うピェンドゥさんは子どもたちにもそのように教育してきた。

その言葉を引き取ってミーマ・トゥンチュさんは、「今はたくさん働けばもっとよい暮らしができるようになる。でも、以前はどんなに働いてもムダで、私らは永遠に農奴主たちの口をきける家畜だった」と語る。

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