全国政協委員で国家文化財局の単霽翔局長は11日の取材で以下のように答えた。
今、実施されている第3回の全国文化財全面調査の情況と、今回の調査と1回と2回の調査の変化について。
――今、私たちが用いている文化財のデータは、主に第2回の全面調査に基づいて統計したもので、第2回の全国文化財全面調査は1980年代に行われすでに25年が経っている。
第2回の調査では、移動不可の文化財は約40万カ所のデーターを得たが、それぞれの文化財の情況は正確には記録されていない。今ではその中の多くが様々な原因で失われてしまった。現在の統計によると、今、行われている全面調査では、16万カ所の移動不可な新た文化財を発見した。
去年の2月11日に韓国では国宝である崇礼門が全焼したが、中国には文化財の安全面でどのような施策があるのか。
――崇礼門の全焼は世界の文化財保護に警戒を引き起こし、わが国の文化財保護にも警鐘を鳴らした。そのため公安部と国家文物局は、文化財建築のある地域は今年中に消防緊急対応プランを制定するよう通知を出している。
最近、文物局は、2011カ所の全国重点文物保護単位と246の重点博物館の消防情況を調査し、消防態勢は非常に厳しくなっている。その中で公安機関の消防検査を受けた全国重点文物保護単位は27.4%で、消防検査に合格した重点博物館はわずか55%だった。
そのため文物局は今年、文化財火災の隠れた危険の整備と改善を強化し、公安部が先頭に立って、全国の文化財建築と博物館の消防安全の専門検査を組織し、国の文化財の安全に関する専門経費を作って、文物保護単位と博物館の安全への投資を増やすよう提案する。
地震被災地の文化財保護について。
――去年の5月に発生した地震で、四川省で深刻な被害を受けた全国重点文物保護単位は83カ所、省文物保護単位は174カ所、市と県の文物保護単位は814カ所に上る。私たちはすでに、『5・12汶川地震遺跡保護及び地震博物館計画建設草案』を出しており、北川の古い県や汶川県映秀鎮、綿竹市漢旺鎮の東気廠区と都江堰市の虹口深溪溝など、4カ所の典型的な遺跡の保護を行うと提案している。
被災地へ投入する資金について。
――国家文物局と四川省文物局は、『文化財緊急措置保護修復専門計画』を編成した。その中で、移動不可な文化財の緊急措置保護項目は153件、移動可能な修復できる文化財は2731件(組)、少数民族物質文化遺産の保護項目は23件で、総投資額は30億8989万元である。
「4」2009年3月12日 |