「安定を維持するのに最も重要なのは人の心を団結すること。一部の人たちはチベットをわかっていない。実際はチベットの人々は党と政府の取り組みに賛同し支持する態度を示している」。全国人民代表大会代表で、西蔵(チベット)自治区政府主席の向巴平措氏は5日午後、記者の取材に対しこうコメントした。現在、党と国の支援のもと、チベット地方政府は安定維持、成長維持、内需拡大を目標に、農牧地域の用水、電気、道路舗装、住宅改造、児童の就学などの問題解決に力を入れている。「チベットの農牧民はいろいろな手当を受けている。チベットの発展促進に向け、国が支給する手当は国内のどの地域よりも多い」と向巴平措氏は話す。
昨年、拉薩(ラサ)「3.14」暴動事件が発生以来、全国の各民族がチベットの経済回復問題を気にかけてきた。昨年末、金融危機が世界を席捲し、中国の経済発展にも新たな圧力が圧し掛かってきた。こういった状況下にあって、チベット建設によって得てきた支持が落ち込むのではという声もある。発展改革委員会の杜鷹・副主席は第11期全人代第2回会議のチベット代表グループ討論で、「短期的にみると、経済危機の底はまだ見えないが、発展改革委員会はこれまで同様、国務院の関係部門と共にチベットの発展を支援していく」と表明した。
昨年国務院はチベットの生態環境の保護と建設に向こう21年間、180億元を投資する計画を承認した。向巴平措氏によると、チベットは環境保護を考慮した「青蔵電力高速道路」の建設で、国家電力網と共通認識に達した。また青蔵電力網は、チベットの辺境地域に住む農牧民の電気使用問題を解決するほか、チベット独自の資源を十分に利用して、余った電力を他の地域に輸送する役割も果たす。
拉薩(ラサ)などで行われたチベット歴の新年を祝うイベントに厳重な警戒が敷かれたといううわさについて、向巴平措氏は、「チベット歴の新年は何事もなかった。厳重な警戒態勢など強いていない。そんなことはこれまで一度もなかった」と説明した。
「人民網日本語版」2009年3月6日
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