この改革案によると、サッカーの発展は中国経済社会発展計画に組み入れられ、3段階に分けた戦略を実行することになる。短期目標としては、管理体制の整備や中長期発展計画の策定、中国の特色ある管理モデルの構築である。中期目標として、青少年サッカー人口の大幅増加を実現するほか、プロリーグや試合のレベルをアジアの一流レベルに引き上げ、男子代表チームのレベルをアジア上位に、女子代表チームを世界強豪のレベルに向上させる。長期目標は、W杯大会誘致と男子代表チームのW杯大会出場、五輪出場と、胸躍る内容となっている。
また、改革案は次のような一連の具体的な措置を打ち出している。中国サッカー協会は国家体育総局から切り離され、内部組織の設置などの自主権を手にし、中国サッカー協会と国家体育総局サッカースポーツ管理センターの「2枚看板であるものの実質的には 1つの組織」という構造を解体する。中国サッカープロリーグを対象とするサッカーくじの発行を検討し、各級政府に対してはサッカーへの投資の拡大を要請し、体育・教育などの部門に対しては、関連経費を決定する際にサッカーに傾斜して配分するよう求めた。独立社団法人の資格を持つ「プロリーグ理事会」を設立し、プロリーグの組織と管理を担当させ、中国サッカー・スーパーリーグ( CSL)、中国サッカー・甲級リーグ、中国サッカー・乙級リーグのシステムを合理的に構築させる。各地の小中高等学校は、サッカーを体育の授業に盛り込み、その比重を拡大するよう規定した。一般市民がサッカーをする場所を確保するため、サッカー場の建設を都市化や新農村建設などの計画に盛り込み、各級政府がそれを統率して実施する、としている。
これらの改革措置は中国サッカーの悪弊をずばりと突いており、人々の熱い期待に応えた。中国サッカーの改革は複雑で、困難に満ち、長期にわたるものの、今現在、中国サッカーの改革と発展がかつてない大きなチャンスを迎えていることは間違いない。
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