陳凱歌氏(映画監督)――「現実注目」型
陳凱歌氏
陳監督は2013年にメディア取材を受けた際、次のように話していた。「多くの人から、最近は現実問題に注目するようになり、時代物を撮らなくなったのはなぜかと聞かれる。では言うが、これほど多くの現実的問題に注目する必要がないとでも?あと数年もすれば、こうした問題も振り返る価値のある歴史になる」。現代物は脚本執筆も程合いの把握も難しい。現実を題材にした映画は骨が折れることはよく分かってはいるが、今起きている様々な現象を見るにつけ、陳監督はどうしても撮らずにいられない衝動にかられる。陳監督が第12期政協委員に選ばれてから最初に提出した提案は環境汚染対策強化という現実問題に関するものだったし、ここ数年製作した作品は歴史を題材にした『梅蘭芳』(日本語タイトル『花の生涯~梅蘭芳~』)や『趙氏孤児』(日本語タイトル『運命の子』)から、現実問題を反映した『捜索( Caught In The Web)』や間もなく国内外で上映予定の『道士下山(A Monk in a Floating World)』などに変わってきている。
今年の全国政協会議開幕前、陳監督は「煙霧対策についての映画」を撮る計画を明らかにした。陳監督は、中国の映画関係者は観客が関心を持っている問題を反映すべきだと考えている。 |