「リマ会議」はすでに日程の半分が過ぎ、参加国は引き続きダーバン・プラット・フォームを巡って協議を続け、さらに、2015年パリ会議の主な内容について交渉している。途上国と先進国の認識に食い違いが多く、途上国は引き続き先進国に約束の実行を迫り、2020年までに温室効果ガス削減にさらに力を入れ、技術移転、能力向上への取り組みなどの約束達成を強く求めている。
これから一週間、世界各国のトップ級代表が加わり、中心問題を巡って激しい議論が展開される見込みであり、その中で、気候変動対策の資金問題が一つの焦点となっている。
先進国は2020年をめどに重要な資金提供メカニズムとしてのグリーン気候基金に毎年1000億㌦を提供し、途上国の気候変動対策の推進を支援することを約束した。蘇偉・中国政府代表団副団長(首席交渉代表)は現在、先進国がグリーン気候基金への出資額は100億㌦にも達せず、設定した目標額の十分の一にも満たない。さらに、明確な路線図も経路も示されておらず、リマ会議は関係国の着実な取り組みをすべきだ、と指摘した。
グリーンピース気候対策の専門家アビシェク・プラタプ氏は仮に出資額を100億㌦で計算すると、毎年わずか6億2500万㌦を世界の約100の気候変動の影響に脆弱な国々に提供することになるが、「これでは目標に程遠い」と語った。
国連環境計画(UNEP)が最近発表した気候変動対策の地域間格差に関する報告書は、地球の上昇温度を2℃の安全ライン以下に抑えることができても、2050年一年間の気候変動対策に必要なコストだけでも2000億㌦から3000億㌦に達すると予測している。こうした中、先進国は2020年をめどに毎年1000億㌦を提供するという約束を果たさなければならない。
この資金面の巨大な穴に対し、アビシェク・プラタプ氏は「今週中にリマで明確な答案を出さなくてはならない」と語った。
人民中国インターネット版 2014年12月10日 |