中国華北地方では、例年7月下旬から8月上旬が多雨期となる。だが、北京、天津、河北、山西各地では、今年の同時期の降水量は63.8ミリと、例年平均に比べ33.4%も少なかった。北京の年初来の降水量は、例年より66.9%少ない41.4ミリと、2004年来の最低を記録した。
国家気候センター気候モニタリング室の李清泉室長は、今年7月下旬から8月上旬の華北地域の降水量が例年に比べ3割以上少なかった主な要因として、(1)華北地域の上・中層大気層の動きが抑制され、下層に停滞した気流が降水の妨げとなり、寒気の活動も弱かったこと (2)低層では、季節風が弱まった影響で、南中国海や西北太平洋から華北地域に入り込む水蒸気が極めて少なかったこと、の2点を挙げた。
国家気候センターの専門家は、「中国の気候は、8月に入り、エルニーニョ現象の影響を受け始めている。中国東部では最近、『南方多雨、北方少雨』の状況が現れているが、これは、中東太平洋の赤道付近で発生したエルニーニョ現象と深い関係がある」と指摘した。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年8月22日