開幕間近のブラジルW杯は時差の関係により、多くの試合が北京時間未明に行われる。サッカーファンは、徹夜して生放送を観戦するしかない。試合を見るために、一部のサッカーファンは「アクシデント」を装い会社や学校をサボろうとしている。「W杯病欠証明書」が、これにより誕生した。
中国ネット通販最大手のタオバオで「W杯病欠証明書」を検索しても、法律と政策面の問題から、関連商品が表示されなかった。しかし「診断証明書」などで検索をかけると、北京や広西チワン族自治区の店舗が表示された。サービスの内容は曖昧で分かりにくいが、詳しく問い合わせたところ、「W杯病欠証明書」を作成できることが分かった。
これらの証明書の価格は10−300元(約160−5000円)とまちまちで、一部の店主は「買い手が自分で記入できる空白の証明書も発行できる」と語った。どのような病気を記入し、何日間の休暇を申請すべきかという質問に対して、この店主は「腸炎、胃炎、軟部組織損傷など、自分で選ぶことができる。通常ならば1週間以内だ。偽の証明書は空白ではなく、氏名や年齢などの情報を提供する必要がある」と回答した。
このような証明書は、本物として扱うことができるのだろうか?
吉林市中心病院の問診部に問い合わせたところ、ある関係者は「偽の証明書は自由に購入できるわけではない。病院が患者に疾患の診断書を出す場合、厳しい手続きを踏まえなければならず、空白の証明書を配ることもない。ネット通販での購入は信用できず、偽物である可能性が高い」と指摘した。
吉林吉翔弁護士事務所の劉海波弁護士は、「行政法から論じると、ネット通販で購入した証明書が本物であるか否かに関わらず、『治安管理処罰法』の第52条に基づき、発行者・仲介者・使用者は10−15日の禁固刑か、1000元(約1万6400円)以下の罰金刑が科される」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月10日
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