○「70後」代表・厳さんの「残業オタク」
職場でベテラン社員と呼ばれるようになった厳さんは、入社当時のことを振り返りながら次の通り語った。
「入社当時は、先輩社員の顔色を常に伺い、一日も早くチームの一員として認められようと努力したものだ。しかし、『90後』にはこのようなそぶりは全くなく、自分のやるべき事が終わればさっさと退社してしまう。職場での人間関係において、彼らに特徴的なのは、自己中心でチームや組織に対する関心が少なく、自分がどう思っているかを大切にするという点だ。入社したころ、我々の世代にも共通点があった。上手にお世辞を言い、ベテラン社員にくっついて歩き、できるだけ早く職場の環境に溶け込もうと努力した。『90後』の若者と接するうちに、彼らは意識的に世渡りの知恵をつける、あるいは先輩社員と良好な関係を築く努力をする必要性を全く感じていないことが分かった。私たちの入社当時は、毎日のように残業した。自ら望んで残業したものだ。私たちの世代の責任感と集団への帰属意識は、今の若者よりずっと高い。私が所属している販売課には計19人の課員がおり、うち7人が『80後』で12人が『70後』だ。両世代の違いを最も顕著に感じるのは、残業に対する考え方。『70後』は、何の迷いもなく残業するが、『80後』はさまざまな口実をつけて残業から逃れようとする」。
「入社当時に仕事への情熱や使命感が育つかどうかは、管理職の激励や報奨が大きな鍵を握っている」と厳さんは指摘する。会社側は、入社したばかりの新入社員を、「自分とは無関係な存在」として冷淡に接するのではなく、彼らが会社という「身体」にとって「新鮮な血液」であり、必要不可欠な存在であることを強調する必要がある。業務ミーティングを開くたびに、管理職は新入社員の意見に耳を傾け、彼らから出された提案の一部は上層部に通し承認を得る。これらを実践することで、彼らの業務能力は格段に高まるに違いない。
【コメント】「70後」が社会人になった時代には、特に高学歴者は「天の寵児」ともてはやされ、企業で重用された。彼らはその後、一歩ずつ実力をつけ、今日の管理職の座に上ってきた。彼らの企業に対する思い入れは、後輩たちとは比べものにならないくらい大きいため、職場においては、「頑張り屋」というイメージが定着している(編集KM)
「人民網日本語版」2013年9月3日
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