ネット上では、次のような公式が流行っているという。
▽「70後(1970年代生まれ)」=残業オタク、「80後(1980年代生まれ)」=残業拒否、「90後(1990年代生まれ)」=出社拒否
▽「70後」=貯蓄依存、「80後」=借金依存、「90後」=親依存
▽「70後」=宴会で社長の近くに坐りたがる、「80後」=宴会で社長の近くを避ける、「90後」=社長は自分だと思っている
これらの公式は、3つの異なる世代のそれぞれの仕事観を如実に反映している。大学を卒業した「90後」が入社して1カ月が経過した。3世代の社会人に、入社したての頃の感銘や経験について尋ねてみた。もちろん彼らの話を聞いただけで、それぞれの世代に「レッテル」を貼ってしまうのは早計ではあるが。彼らは入社早々さまざまな叱責や非難を浴びたことは確かだが、彼らにもそれぞれ長所があり、自分自身の向上を目指している若者達であることに変わりはない。広州日報が伝えた。
○「90後」代表・媛媛さんの「出社拒否」
ネット上で流行している上述の公式について、媛媛は「まったくその通り」と同意を示している。彼女は出社拒否を経験した。別に会社に行きたくない訳ではなく、自分にとっての「天職」が今の仕事ではないと気づいたからだ。学校を卒業して7月に社会人の仲間入りをした彼女は、早々と「転職」を経験した。最初に入った会社で試用が始まり2カ月も経たないうちに、彼女は「仕事があまりにもつまらない。この会社に私の未来はない」と感じ、会社の「2カ月間の試用期間を経て、正社員に採用する」という規定があったにも関わらず「転職」した。自分が心に抱いている「理想的な仕事」について、「私はやり甲斐のある仕事がしたい。挑戦する価値があるものにチャレンジしてはじめて、自分自身の価値を実現できる」と媛媛さんは語った。理想の仕事を追い求めるため、彼女は昨年11月に大学でインターンシップ・プログラムが始まった後、3回続けて実習する職場を換えた。その理由はすべて、「仕事内容が自分に合っていないから」という、自分に対して最も説得力のあるものだった。「正直言って、私は細かい点にはあまりこだわらない。例えば、『初任給が低い』『仕事が辛い』『職場環境が良くない』などといったマイナス点は、全て受け入れられる。でも、仕事そのものの面白みや将来性は、私にとって絶対的な条件」と彼女は強調した。媛媛さんによると、周りにいる「90後」のクラスメートの多くは、彼女と同じような考え方だという。
【コメント】かなり恵まれた安定した生活環境の中で育った「90後」には、もう一つのとりわけ恵まれた状況がある。何かにつけ、「薄給のためにぺこぺこする」ことを拒否する機会や「自分は何を本当にやりたいのか、自分の得意分野は何なのか」を熟考する機会が与えられるという点だ。上の世代と比べ、彼らはより柔軟な求職方法や自分に相応しい求職観を持っている。理想を追い求めるのは決して悪いことではないが、一家の大黒柱となる責任も、「90後」が担うべき社会的責任である。この責任に対する覚悟がなければ、単なる「すねかじり族」に成り果てる恐れがある。
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