上海市と西蔵(チベット)自治区を結ぶ318国道は、中国で景色が最も美しい国道と称され、同国道を自転車で旅してチベット自治区を訪問するのが夢という自転車愛好家も多い。ところが最近、こうした「夢を追いかける人」が押し寄せた結果、自転車の大渋滞が起きてしまった318国道の様子を捉えた画像がネット上に投稿された。これを受け、コラム作家の庄雅◆(=おんなへんに亭)さんは「微博」(ウェイボー・ミニブログ)で、「今最もミーハーなこと----街で喫茶店を開くこと、仕事をやめてチベットに行くこと、(世界遺産がある)雲南省麗江市で旅館を経営すること、そして318国道を自転車で旅行すること」と突っ込んでいる。あなたはどう見る?揚子晩報が報じた。
自転車での旅というのに、「渋滞」に巻き込まれるという悲しい結末に、あるネットユーザーも、「自転車でチベットを旅することは、最も庶民的な夢。前にここを自転車で旅をしたことがある人なら、誰でも心を痛めているだろう。私が昔ここを自転車で旅した時は、こんなに商業化されていなかった」と嘆いている。
庄さんのツイートに「まさにその通り」と思うネットユーザーも多いようで、「『今行かないとと後悔する』、『人生は、思いつきの旅』といった言葉や、『思い立ったら即行動』のようなやり方もこの範疇に入る」との声も上がっている。
ネットユーザーがこうした「ミーハー」な行為に反感を抱くのは、自転車で旅をしたり、喫茶店を開いたりして優越感に浸っている人への一種の皮肉だ。猫も杓子も「心の浄化」を求めており、まるでオーディション番組に出てくる人が皆「歌手になるのが夢だった」とありきたりな夢を語っているのと同じで、何かわざとらしく感じるのだ。
一方で、「車で7-8日かけて四川省からチベットに至る同国道を通れば、自転車で同道路を旅するのが例えミーハーなことであっても、それを成し遂げることには価値があることが分かる。それには根気と忍耐力が必要」、「ミーハーだとしても、それらを選ぶ人は、自分の夢やライフスタイルがあり、少なくとも行動を起こしている。批判ばかりしているネットユーザーはパソコンの前でただツイートをしているだけ」と理解を示し、誰にでもできることではないと敬意を示す声も上がっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年7月30日 |