中国の「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)ではここ数日、煙霧と黄砂の問題について、熱い議論が交わされている。北京市政府は、各界からの注目を集める環境問題に対する取り組みをいっそう強化し、周辺地域と協力して煙霧・砂漠化の抑制に力を入れる方針を明らかにした。人民日報が報じた。
北京市は今年、平野部の造林緑化事業にいっそう力を入れる。昨年は25万ムー(約1万6750ヘクタール)だった造林面積については、今年の目標を35万ムー(約2万3450ヘクタール)とし、空気の質が劣悪な都市部地域の改善に取り組む。また、大規模な面積の森林を造成する計画で、このうち1万ムー(約670ヘクタール)を上回る林地を10カ所以上造成する。
また、北京は今年、北京・天津風砂源整備プロジェクト第二期工事を全面的にスタートさせる。工事計画によると、北京は、天津、河北、山西、内モンゴル、陝西各地と提携して砂漠化対策に取り組む。河北省林業庁はこのほど、年内に1億本の植樹と総造林面積420万ムー(約28万1400ヘクタール)を達成するとの計画を発表した。「北京・天津風砂源整備プロジェクト第二期工事計画(2013-2022年)」によると、この極めて大規模な生態系改造事業は、環境改善への取り組みを10年間の歳月を費やして継続的に推し進めるプロジェクトで、対象地域は6省(自治区・直轄市)138県(旗・市・区)に及び、投入資金は877億9200万元(約1兆3638億7700万円)に達する。
北京市は、2013年科学技術事業の執行にあたり、「首都青空十年行動計画」の始動を初めて打ち出した。市科学技術委員会は、国家関連部門・委員会とともに、大気汚染予防対策における革新的な新型システムの構築・完備を推し進めており、北京及び周辺部の大気汚染早期警報予報を強化し、中・長期的な産業配置・大気汚染予防対策総合計画の制定に取り組む構え。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年3月12日 |