駐キルギス中国大使館の最新情報によると、南部で起きた暴動による中国人の死傷者はいまのところ報告されていないという。中国政府が数日間続けて手配したチャーター便で国外に退去した中国人は1千人を超えた。退去した人数やチャーター機手配の集中度から見て、今回の在外中国人退去は、過去40年来最大の規模となった。
外交部が中心となって組織した工作チーム2班が13日、中国人の国外退去をサポートするため、キルギスとウルムチにそれぞれ赴いた。今回国外退去する中国人のほとんどは、南部のオシとカラスに集中している。このほか、ジャララバードとバトケンに住む中国人約100人も、国外退去を待っている。これら4地域は、最短で40数キロメートル、最も遠くて約100キロメートル離れている上、道路状の状況は安全とはいえず、沿道には銃声が絶えまなく響いている。
キルギス臨時政府と現地の華僑団体の全面的協力のもと、現地に住むほとんどの中国人は、数グループに分かれ、国境守備軍が派遣した装甲輸送車でオシ空港に搬送された。しかし、少数の中国人がオシ市内と郊外の遠隔地に残っており、空港に即時搬送することは難しく、装甲輸送車も使用不可能な状況にある。
この状況に対応するため、国外退去工作スタッフは防弾服を身につけ、鉄製ヘルメットをかぶり、普通車に乗りこみ、残された中国人をくまなく探している。車は走行中に暴徒の待ち伏せ攻撃に遭い、同行していた現地スタッフ1人が軽傷を負った。
キルギス在住の中国人ビジネスマンによると、現地を離れず仕事を続ける中国人ビジネスマンは、まだ少なくとも数百人いるが、財産損失などの被害は確認されていないという。(編集KM)
「人民網日本語版」2010年6月18日
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