『今日中国』記者 喬天碧
「ブン川再建計画作成の過程で、私たちが減災防震体系の構築を特に重視したのは、地震後に社会から最も注目されたのが安全だったからだ。」先ごろ、中国外文局ブン川現地取材チームが威州鎮を取材した際、広州再建支援の現地作業グループ工事調整部の徐明貴部長は記者にこう語った。
威州鎮はブン川県の県人民政府所在地で、龍門山構造帯にあり、3本の地震断層帯がここを通り、常に地震の脅威が存在している。ブン川の特大地震で、威州鎮は壊滅的に破壊され、公共サービス施設、インフラはほとんど全てが破壊、建物は広い面積にわたって倒壊し、経済損失は161億1400万元に達した。
国務院が策定した『ブン川地震災害後の復旧再建対口支援案』(「対口支援」は、比較的経済の発達した省や直轄市が被害の大きかった地区の再建を一対一で支援する仕組み。パートナー支援)に基づき、広東省はブン川県の再建支援、広州市は威州鎮の支援を担当した。紹介によると、広東省が支援するブン川復旧再建プロジェクトは計702項目、資金総額は82億元で、そのうち広州はその34.1%を占める28億元の再建支援任務を担当した。
測量と計画
徐明貴氏の紹介によると、再建支援作業グループが威州鎮に到着後、現地には地形、地ぼう、河川、山河、平原の相対関係等の基礎的な地形資料がないことが分かった。もともと国や四川省が付近に設置していた観測ポイントは地震で破壊されたか、でなければ位置が大きくずれてしまっていた。そのため、広州再建支援グループの最初の仕事は3~4ヶ月の時間をかけて、県城の周囲20平方キロの区域で1:500の精密地形基礎測量を行うことだった。
「これらの資料は非常に価値があり、四川省の観測管理機関はこれらを四川省の測量製図基礎資料に組み入れる予定だ」と徐氏は言う。
同時に、作業グループはさらに県城全体の建物について、建物の位置、機能、階数、構造、損傷状況を含む詳細な調査を行った。その後が、実施計画の作成作業であった。
計画作成時、まず検討したのが防震減災体系だ。徐明貴氏は次のように語った。「地震の前、ブン川の建物は密度が非常に高く、地震発生後、人々は逃げ場がなかったため山の上へと逃げた。こうしたことを考慮して、私たちは計画時にこれほど小さな県城の、これほど込み合った空間ではあっても、あらゆる方法を講じて三つの大きな避難広場を設計した。そのうち、県人民政府の向かいにある避難広場は面積が2万平方メートル近くある。」これらの避難広場は普段はレジャーや娯楽の機能もあり、県城全体の観光を発展させ都市の品位を向上する上でもプラスになる。
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