広東省湛江市では、さきに発足した同市初の勤労学生支援機関「大学生家事サービスセンター」が現地のコミュニティで大規模に普及しつつある。これまで勤労学生の仕事といえば家庭教師が一般的だったが、今では掃除や炊事、子どもの世話など何でもこなす。中新社が伝えた。
同市のある家事代行サービス企業の責任者によると、大学生による家事代行サービス業界への「殴り込み」は、不振が続き雇用確保が難しくなっている同業界にとって大きな衝撃となっている。
数年来、経済・社会の飛躍的発展により生活に対する人々の考え方が変わり、家事代行サービス業界が大きく発展した。現在、同市内には30を超える公立・民間の家事代行サービス機関があり、業界の担い手の中心は、リストラにあったり失業したりして、一家が経済的困難を抱えている中年の女性たちだ。彼女たちは雇い主のために買い物をし、食事を作り、掃除をし、子どもの世話をするなどして、一カ月あたり約1千元を稼ぐというのが一般的だ。
湛江市には高等教育機関が多く、家が経済的困難を抱え、働いて学費を稼がなければならないという学生が少なくとも2千人はいるという。これまで「学生さん」はきれいで楽な仕事しかしなかった。一日に1--2時間の時間を割いて、保護者の要望に応えて子どもに勉強を教えるくらいだったが、今は違う。家庭教師だけでなく、家事代行も担当するようになり、子どもの世話、窓ガラスふき、床のふき掃除、部屋の片づけ、買い物、食事の支度などあらゆる家事をこなしている。
ある業界関係者によると、現在の世界的な金融危機が家庭を直撃している。不況で支出は引き締められ、家事代行サービス業界がまっさきに打撃を受けている。これまでもっぱら家庭教師役だった学生は、市場ニーズに合わせ、プライドを捨て、自分の能力を存分に発揮して、空いている時間を利用して家事代行サービスを提供するようになった。このような勉強も家事もこなせる「スーパー家政婦(夫)」が各方面で人気を集めている。
「人民網日本語版」2008年12月11日 |