日本の有名な漫画家・青山剛昌氏は人気作品「名探偵コナン」の中で、オリジナリティに溢れる摩訶不思議なトリックを次々にみせてくれた。このたびの東日本大震災を受けて、中国の大勢の漫画アニメファンたちが、青山氏をはじめとする日本の漫画家たちの安否を気遣っている。
北京出身の劉佳さん(29)は青山氏の安否を心配して、「どうか何事もありませんように。絶対無事でいてください。『名探偵コナン』はまだ完結していません」と話す。
今月11日、マグニチュード(M)9.0の巨大地震が日本を襲った後、日本の漫画家の安否情報の確認リストがインターネットに飛び交った。中国の漫画アニメファンたちは情報が流れるたびに一喜一憂し、お気に入りの漫画家の安否情報をじりじりしながら待ち続け、その無事を祈っているという。
猫のキャラクター・ハローキティが大好きだという31歳の女性は、毎日使うキーボードとマウスにもキティのシールを貼っている。女性はキティをデザインした渡辺侑子氏が無事かどうかが非常に気になるという。
復旦大学日本研究センターの樊勇明主任によると、中日両国の文化交流における相互の浸透や理解が、両国関係を推進し、両国民の相手側に対する好感度を高める上で、目に見えない作用を及ぼしているという。
樊主任は「具体的な出来事があると、中日両国民の感情は近づくことができる。特に文化的な交流や生活面での交流でそうだ。このたびの日本の災難は、両国民の感情を近づける契機になる。災害に見舞われた時には気持ちを伝えるということだ」と話す。
漫画家だけでなく、中国にも愛読者が多い作家・村上春樹氏の安否にも注目が集まっている。村上作品を多数翻訳した林少華さんが確認したところ、地震が起きた時、村上氏は日本にいなかったことがわかり、中国の春樹フリークを安堵させた。
清華大学当代国際関係研究院の劉江永副院長によると、中日の国交回復後、民間交流や文化交流が両国関係の発展を推進する非常に重要な要因になっているという。
また劉副院長によると、21世紀に入り、中日両国の文化面での交流も一層多様化し、文学や芸術関連の交流のほか、漫画などの若年層に人気がある文化の交流も行われるようになった。こうした交流は中日両国民間の友好を促進する重要な文化的要素だ。
ポータルサイト・鳳凰網が実施した投票活動によると、投票者約7千人のうち、80%が中国は地震に見舞われた日本に支援を提供するべきだと回答した。中国人民大学国際関係学院の時殷弘教授によると、日本人が災害に遭った時、中国人の心に溢れるのは思いやりの気持ちであり、漫画家であれ、一般人であれ、中国の人々は日本の被災者の平安を祈っている。中国の古いことわざにあるように「困った時の友こそ真の友」だという。(編集KS)
「人民網日本語版」2011年3月17日
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