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斎藤文男氏のブログ  
◇まほらまの南京生活⑬◇~失敗から学ぶ心~

 

◇USBを寮に置き忘れ◇

同じ大会で、別な女子学生は、スピーチをする前に映像で各自が自己紹介するUSBを、寮に置き忘れたことを直前になって気がついた。「わ~っ、どうしよう!」。30分後にはスピーチを始めなければならない。他の学生はスピーチ開始前に、音楽を入れたり、文字と映像を巧みに使って自己PRをしていた。この女子学生は、スピーチを始める前に、「私は自己紹介用のUSBを寮に忘れてきました。」と、素直に報告した。審査員として最前列にいた私は、「大丈夫ですよ。落ち着いてしっかりスピーチをすれば、問題ありませんよ。」と、いうことを伝えるため、2、3回大きく頷いてスピーチすることを催促した。

彼女は気を取り直したように話し始めた。「論語から見た中日文化」のテーマで、「中国人の客好き文化、日本人の思い遣り文化を育んできた論語の精神を、世界中の人に理解してもらってはどうでしょうか。そうしたら、地球上の紛争や戦争は随分と少なくなると思います。日本語を学習している中国人の学生として、私はそのために少しでも貢献したい。」と、ゆったりとした口調で結論を主張した。結果は上位入賞だった。

◇歌謡大会で入賞ならず◇

スピーチ大会の翌日には、南京市の金陵図書館新館報告庁で日本語歌謡大会があった。江蘇省内で日本語科がある大学の学生と教師の計59人が参加した。この大会には私が作詞し、教え子の3年生の女子学生が作曲した「こんにちはとニイハオ」というオリジナルの歌を6人の学生が合唱で参加した。歌詞は日本人の中国残留孤児を育ててくれた中国人の養父母に感謝をする内容である。

 

 南京市の金陵図書館内で開かれた日本語歌謡大会の会場風景
 

日本にある「東京中国歌舞団」(劉錦程団長)が、養父母に感謝をするため毎年、慰問訪中している。10数年前、私も日本から慰問訪中に同行した。訪中するにあたり歌舞団は、日本に戻った日本人孤児から中国人養母への手紙を預かった。「畑の中で痩せて震えていた幼い私を拾って育ててくれたことに心から感謝します。」という内容だった。養母はその後、9人の子供に恵まれた。「日本人の私を長女として他の子供と隔てなく育ててくれた。その時は食べ物や着るものが十分ではなかったけれども、私たち子供には平等に分けてくれた。」と手紙に書かれていた。

養母は優しく穏やかな顔をしていた。手紙を読んだあと、「あの娘(こ)は私が畑から連れて来なかったらきっと死んでいた。」と、当時を思い出していた。

他にも数人の養母を慰問したが、誰もが同じように穏やかな眼差しだったことがとても印象に残った。このように温厚で穏やかな人たちだからこそ、戦争中であっても敵国のこどもたちを育ててくれたのだろうと、思った。

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