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安倍内閣「閣僚靖国参拝ゼロ」の背景(二)
唐奇芳(中国国際問題研究院副研究員)  ·   2017-09-22
タグ: 安倍内閣;靖国神社;政治
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8月6日、広島原爆投下72周年の平和記念式典に出席する安倍首相に抗議する人々(新華社)

 国内政治では、安倍政権は第2次政権発足以来最も厳しい試練に直面している。今年に入ってから、安倍内閣と自民党に様々なスキャンダルが続いた。まず3月に「森友学園」問題が暴露され、その調査の過程で「加計学園」スキャンダルが明るみに出た。日本の大衆と野党は安倍首相に再三説明を求めたが、安倍首相は自民党が衆参両院で過半数を占めている「独り勝ち」状態にあることと自身が党内で敵のない「一強」であることを頼みに、傲慢な態度を取り、なりゆきに任せ、いい加減に責任逃れをしたため、国内から強い不満の声が起こった。さらに、陸上自衛隊の南スーダンPKO部隊の「日誌隠蔽」事件が明るみに出た。この件には稲田元防衛大臣など防衛省トップが深く関わっており、稲田氏を抜擢した安倍首相本人も責任を逃れることはできず、民間と政界の怒りはさらに沸騰した。それにも関わらず、安倍首相と安倍内閣は依然として実質的な問題を回避し、説明と責任を逃れようとした。日本の大衆の怒りは数カ月間にわたって蓄積され、7月3日に行われた東京都議会選挙にそのはけ口を求めた。自民党は空前の惨敗を喫し、小池百合子東京都知事の「都民ファーストの会」が圧倒的な勝利を収めた。これを契機として、安倍首相と自民党への不満は洪水が堤防を決壊させるがごとく吹き出し、7月中旬の安倍内閣支持率は警戒ラインである30%を切り、第2次安倍内閣発足以来最低の数字となった。ここに至って、安倍首相と自民党はようやく緊迫感をつのらせ、予定を早めて8月3日に内閣改造を行った。新内閣は稲田氏など問題となった閣僚を切り、「トカゲのしっぽ切り」で全体の維持を図る一方で、入閣経験を持つベテラン政治家を多数起用し、実務的なイメージの構築を狙った。こうした背景の下では、改造後2週間もたたない新安倍内閣が閣僚の靖国神社参拝などという民衆の反感と論議を呼ぶような行為を放任することなど到底できなかったのである。 

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