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安倍内閣「閣僚靖国参拝ゼロ」の背景(一)
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唐奇芳(中国国際問題研究院副研究員) · 2017-09-21 |
タグ: 安倍内閣;靖国神社;政治 | 印刷 |
2017年8月15日、日本は今年も終戦記念日を迎えた。この日を迎えると、日本の政界の言論動向に関して、どの政治家が靖国神社を参拝するかが世論の注目の的となってきた。しかし今年はやや驚かされる結果になった。「現職閣僚参拝ゼロ」。これまでめったになかったことだ。
8月6日、広島原爆投下72周年の平和記念式典に出席する安倍首相に抗議する人々(新華社)
衆知の通り、安倍晋三首相自身、靖国神社参拝の常連である。安倍首相は国会議員になってから何度も参拝しているだけでなく、2013年12月26日の第2次安倍内閣発足一周年の際に、天下の大悪を犯して現職の首相の身分で靖国神社を参拝し、日本国内と国際社会から厳しい非難を浴びた。しかも、上は位も高く権力も大きい麻生太郎副首相兼財務大臣から、下は有村治子女性活躍担当大臣(当時)といった知名度の低い新世代まで、大部分の安倍内閣閣僚が参拝の経歴を持っていた。そのうち、高市早苗元総務大臣や稲田朋美元防衛大臣は特に活発だった。高市氏は例年の春季・秋季例大祭で何度も靖国神社を参拝しており、8月15日にも2015年と2016年に連続して参拝している。稲田氏も同様で、例大祭のほかにも、2013年と2014年に2年連続で行政改革担当大臣として8月15日に参拝した。2016年8月に防衛大臣に抜擢された後は、アフリカ東部での自衛隊視察のため当日に参拝できなかったが、年末に安倍首相の米国真珠湾訪問に同行して帰国した後すぐに靖国神社を参拝している。
今年8月15日に靖国神社に参拝した議員を見てみると、勢いは例年よりかなり弱まったように見える。閣僚の姿が1人も見られなかっただけでなく、自民党内の重鎮もほとんど姿を見せなかった。参拝した「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」を主体とする60人余りの衆参両院議員のうち、現在最も自民党の権力核心に近かったのは小泉進次郎自民党筆頭副幹事長と柴山昌彦自民党総裁特別補佐だった。
従って、2012年末に第2次安倍内閣が発足して以来、8月15日に閣僚が1人も靖国神社を参拝しなかったのは今回が初めてである。さらに重要なのは、自民党政権が1980年に閣僚の参拝を始めて以来、初めて1人の閣僚も8月15日に参拝しなかったことだ。靖国神社参拝問題でずっとしたい放題だった安倍政権と自民党右傾勢力がこのような「異常」な動きを見せたのは、主に日本の国内政治と国際環境に通常とは異なる厄介な状況が生じていたからだ。
「北京週報日本語版」2017年9月21日
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