開放は自信の体現である。歴史的に見ると、中国自身、発展の道においてプラス面でもマイナス面でも経験を積み、教訓を得てきた。すなわち、中国は改革し開放すれば繁栄し、国を閉ざして外界との交流を絶てば衰退する。現実的に見ると、中国の運命と世界の運命は密接に結びついており、今日の中国はすでに国際体系に深く組み込まれ、そのうちの欠かせない一員になっている。習主席は、「中国は一貫して、世界が良くなって初めて中国が良くなり、中国が良くなって初めて世界はいっそう良くなると考えてきた」と強調した。２００８年の世界金融危機を例にとると、中国は積極的にＧ２０の世界経済に対する大規模支援に加わっただけでなく、中国自身も経済の中高速発展を維持し、世界経済の回復と成長に極めて大きなプラスのエネルギーを注ぎ込み、世界経済成長への貢献は３分の１を上回った。

現在、世界的な問題が次々と現れ、グローバルガバナンス体系の改善が急がれている。だが、一部の国・地域では保護主義とポピュリズムがはびこり、他国を顧みず自国の利益のみを考える現象が増え続けている。こうした状況においても、中国がそれに流されず、確固として「一帯一路」を推進し、互いに協力して困難を乗り切ることを呼びかけて世界と協力してきたことは、よりいっそう高く評価されるべきである。

中国の提案を色眼鏡で見る人もいるが、「一帯一路」と「人類運命共同体」思想はすでに国連の決議に盛り込まれ、国際社会の賛同と支持を得ている。これは、中国が世界の発展推進と世界平和維持の面でより大きな役割を果たし、より多くの公共財を提供することを国際社会が期待し、望んでいることを示している。「一帯一路」は世界情勢が複雑で変化の激しい時期に中国が示した答えであり、中国にさらに多くの友とパートナーをもたらすに違いない。（阮宗沢：中国国際問題研究院常務副院長、研究員）

「北京週報日本語版」2017年5月9日