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虚しく響くG7の「豪語」
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· 2016-05-26 |
タグ: G7;南中国海;政治 | 印刷 |
5月26日から27日にかけて、G7(先進7カ国)サミットが三重県伊勢志摩で開催されている。議長国の日本は今回のサミットを国際社会に日本の「指導力」を示す絶好の機会ととらえ、さらには「地域や世界の平和と繁栄のために、最も適切な道筋を示すことにより、世界をリードしていく」と豪語している。
議長国の理想は「豊満」だが、現実のG7は「やせ細っている」。世界経済の成長牽引であれ、国際・地域で焦点となっている問題の解決であれ、G7は今や力不足が目立ち、影響力が衰えている。
米国の経済回復は依然力強さに欠け、日本経済は「表面上の回復」の裏側で物価や大企業など重要データが低迷。欧州経済も債務危機を経験後に回復の力を欠いている。先日閉幕したG7財務相・中央銀行総裁会議でも、日本や米国、ドイツなど主要メンバー国は為替率変動と財政刺激策実施など重要議題で合意に達することができなかった。
全体的に言って、G7の経済成長は力を欠いている。その経済総量が世界経済総量に占める割合は今世紀初めには約3分の2だったが、2013年には約47%まで下がった。
一方で、国際問題では、米国を始めとするG7は対立の「解決者」になることができず、反対に対立を作り出す立場になることもしばしばだ。
米国のオバマ大統領と前国務長官で民主党大統領候補のヒラリー•クリントン氏はこれより前、相次いで中東政策の「間違いを認めた」が、動揺と混乱で満身創痍の中東は「謝罪」によって転機を迎えられたりはしない。人々は路頭に迷い、家を失い、それによる恐怖の暗い影と難民危機はますます深刻化し、欧州はその対応に苦しんでいる。
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