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北京週報>>評論  
安倍政権勝利で試練迎える中日関係(2)

 

21日、日本の参議院選挙投票が行われ、連立政権を組む自民党と公明党が圧勝、過半数の議席を獲得した。安倍政権の今後の改憲をめぐる動きに注目が集まっている。安倍首相の対中政策には何か新たな変化があるのか?中国社会科学院日本研究所の専門家が見解を述べた。

改憲にこだわれば長く災い残す

張勇氏(日本研究所中日関係研究センター秘書長)

選挙後の改憲推進は安倍首相の既定目標だ。選挙結果から見て、改憲派の議席数増は動かしがたい。参院選後、改憲提案条件と改正内容が日本の政界論議の的になるだろう。今の日本政界では、改憲に積極的な自民党に対し、公明党は判断を棚上げし、野党はバラバラで力を欠き、人心は変化を求めているため、改憲は大勢の赴くところとなっている。改憲自体は新しい問題ではない。日本の政策決定者がリーダーとしての智恵を試される重要指標は、正しい歴史的立場に立って憲法論議を展開できるか否かだ。歴史を反省せずに改憲にこだわれば、災いを無限に残すことになるだろう。

呉懐中氏(日本研究所政治室主任)

安倍首相は改憲推進と軍備増強(「集団自衛権」行使を含む)という政治的宿願を胸に抱いてきた。票集めのために便宜上「トーンダウン」したことはその初志ではない。安倍首相は「3段階の改憲」を目指してきたが、今のところ実現は難しく、その上経済や国民生活、対外関係なども合わせて考慮しなければならない。安倍首相の改憲の目論みは簡単にはいかず、多方面のバランスに気を配り、並大抵でない利益取引と妥協をすることが必要だ。安倍首相(と自民党)が長期安定政権を維持できれば、改憲がある程度進展する可能性もなくはない。しかし、五観(歴史観、価値観、世界観、安全観、利益観)を正しくしないまま改憲に走れば、地域と国際社会の注視と懸念を呼ばずにはおかないだろう。

張建立氏(日本研究所文化室主任)

改憲問題の先行きについて、日本人の自己認識の特徴から考えてみたいと思う。日本人は通常、自分を「表」と「裏」とに分け、シーンによって巧みに使い分ける。この特徴は日本語の「建前」と「本音」という概念によく表れている。「建前」とは「表面的な言行」で、「本音」は「内心本当に思っている或いは言いたい、表面的言行の裏にある実質」である。

日本人のこうした特徴は憲法に関してどう表れるか。表面上、日本の憲法は60年余りいかなる改正もされてこなかった。しかし実際には、日本の歴代内閣は政治的な必要から憲法を曲解し、実質的内容はすでに空洞化している。今回の選挙で安倍内閣は改憲目標に近づいたが、日本の各メディアの世論調査では、国民が最も関心を持っている問題は安倍内閣の「景気•経済対策」だった。したがって、改憲が成功しても、米国が将来日本をこき使う大義名分ができるにすぎない。例え失敗したとしても、「建前」と「本音」の使い分けに長けた日本の政治家のことだから、米国が将来日本をこき使うことに何ら実質的障害はないだろう。改憲よりも、日本経済の振興こそが安倍首相の「本音」であるはずだ。

 

「北京週報日本語版」2013年7月26日

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