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北京週報>>評論  
安倍首相は危険な策を弄すなかれ

 

参議院選挙遊説のため沖縄県入りしていた安倍晋三首相は17日午前、釣魚島に近い石垣島を訪問し、海上巡視船に乗り込んで洋上視察し、海上保安官に訓示を行った。安倍首相は、日本の領土領海と主権が「挑発」を受けていると指摘し、「領海警備をめぐる環境がいっそう厳しさを増している」と述べた。安部首相は海上保安官に対し力を尽くすよう求め、国民の生命・財産と日本の領土・領海・領空を断固として守り抜く決意を示した。同日、安倍首相は石垣島の街頭演説で、「歴史的にも国際法的にも、尖閣諸島(中国名:釣魚島)は間違いなく『日本固有の領土』で、日本は一歩たりとも譲歩する考えはない」と強調した。

一国の指導者の自国領土視察は元来非難されることではないが、中日間で釣魚島をめぐる争いが絶えず、情勢が敏感かつ複雑な中での安倍首相のこの行動は、間違いなく極めて危険で責任感を欠くものだ。石垣島は琉球諸島南部に位置し、中国の釣魚島から約160キロしか離れておらず、釣魚島から最も近い日本の島嶼の1つだ。ここ数十年、この辺鄙な島を視察訪問した日本の首相はほとんどいなかった。安倍首相の今回の石垣島訪問と一連の強硬発言は、「中国脅威論」をさらに吹聴して中国との敵対姿勢を示し、国内右翼の支持を固め、参議院選挙の票集めを狙ったものに違いない。

安倍首相は日本の主権が「挑発」を受けていると言うが、それはまさに日本政府の近視眼的行動の結果だということをご存知ないようだ。釣魚島は古来から中国の神聖な領土だ。日本政府が釣魚島争いをしかけてきてから、中国政府は一連の強力な対抗措置を取り、国家の領土主権を守ってきた。中国の行動は合法的であり疑いをはさむ余地がない。他国の領土を侵略する行為を「領土保全」と言い、加害者でありながら被害者を装う安倍首相のやりくちは目新しくもないし感心もできないが、その独断専行と「タカ派」的態度で民意に迎合しようとするやり方をただちに改めなければ、日本と周辺諸国との関係に構造的かつ挽回不能な損害をもたらすに違いない。

安倍政権は発足以来、中国など周辺国との関係改善を望むと言う一方で、周辺国との領土問題などで小細工を続けてきた。こうした言行不一致に、中国人民を含むアジア各国人民は激しく憤慨している。安倍首相ら日本の政治家が現実を正視せず幻想に浸り続けるのであれば、日本が追いやられ孤立する事態を自ら招くことは必至だ。

領土問題で民意を扇動し票を集めるという安倍首相の一人よがりの博打は、短期的には功を奏すかもしれない。しかしこうした急場しのぎで後の大難を顧みないやり方は、地域情勢の安定を損なうだけでなく、日本の「右傾化」も進ませることになる。こうした危険な行為に対し、中国は警戒にとどまらず、さらに実際の行動で対応する必要がある。中国は平和的発展路線を貫き、互恵とウィンウィンの原則を堅持するが、国家主権と安全、発展利益を損なう結果は断じて受け入れない。釣魚島は中国の神聖な領土だ。安倍首相には、地域情勢の緊張を煽るような危険な行為は謹んでいただきたい。さもなくば、自らが招いた苦い結果を味わうことになるだろう。

「北京週報日本語版」2013年7月19日

 

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