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評論  
アフリカで最も若い国、南スーダン

張忠祥(上海国際問題研究院西アジア・アフリカ研究センター研究員)

2011年7月9日、南スーダンは首都のジュバで式典を行い、正式に独立を宣言、アフリカで最も若い国となった。中華人民共和国住房・城郷建設部(住宅と都市・農村建設部)の姜偉新部長が胡錦濤主席の特使として独立記念式典に出席した。当日、胡錦濤主席は中国政府を代表して南スーダン共和国のキール大統領に祝電を送った。

7月9日、南スーダンの首都ジュバで、南スーダン共和国のサルバ•キール初代大統領(前列左)とスーダンのバシル大統領(前列右)が独立記念式典に出席した (新華社/AFP)

期日通り独立した南スーダン

南スーダンはもともとスーダン共和国の一部であった。2005年に締結された『包括和平合意』に基づき、2011年1月9日に国民投票が行われ、98%以上の国民が独立を選んだ。半年の準備を経て、南スーダンは予定の期日通りに独立し、アフリカで54番目の国となった。南スーダンの独立は800万余りの南スーダン国民にとって喜ばしい出来事だ。これで北部との恩讐に比較的徹底してけりがつき、南スーダン発展のために素晴らしい前途が切り開かれ、同地域の和平と安定にとっても促進の役割を果たすだろう。

南スーダンが最終的に独立を選んだのは、多くの要素が総合的に作用した結果である。

まず、植民統治が残した災いの種である。アフリカで今日発生している多くの事柄は、ほとんどが植民統治期まで遡ることができる。スーダンでも例外ではない。英国のスーダンに対する勢力拡張は1870年代に始まり、1899年にスーダンは英国とエジプトの共同管理国となった。英国はスーダンに対し北部と南部を分ける「分割統治」政策を取った。例えば英国植民当局は、「1924年から、北緯10度以北に住むスーダン住民は南部に行ってはならず、北緯10度以南に住むスーダン住民は北部に行ってはならない」と規定した。この政策はスーダン南北の融合を直接阻止し、もともとあったスーダン南北の相違の強化を企てるもので、後の南北衝突の種を残すこととなった。

次に、スーダン政府の失策である。スーダン中央政府の政権は長期にわたって北部のアラブ人に掌握され、南部の黒人の利益はあまり考慮されず、ひいては南部のキリスト教信仰の事実を無視してイスラム法を武力で強要し、南北間の対立を深めた。スーダン独立の前年、1955年には第一次内戦が勃発。原因は全国でイスラム化とアラブ化を推進する政策に対する南部黒人の不満であった。1972年3月、スーダン政府と南部代表は協定を締結し、17年続いた内戦が終結し、南部の自治が始まった。1980年代初頭、スーダンのニメリ大統領は全国でイスラム法を施行し、再び南部の人々の強烈な抗議が起こった。1983年5月、ジョン・ガランをリーダーとする一部の南部士官・兵士が軍事クーデターを発動し、「スーダン人民解放軍」を設立、武装による反政府活動を開始し、第二次内戦が勃発した。この内戦で計200万人以上が死亡し、500万人が路頭に迷った。第二次内戦の終結後、バシル政府は南部の自治と石油収益配分などで譲歩し、南部が統一スーダンの版図内に留まることを望んだが、南北の恨みはあまりに深く、時すでに遅かった。

第3に、西側諸国の干渉である。米国を始めとする西側諸国は自身の戦略利益の観点から、南スーダンの独立を積極的に促進し、それによってスーダンの力を弱めようとした。この問題で、西側諸国はスーダンのバシル政府に対し硬軟両方の手段を合わせ用いた。国際刑事裁判所がダルフール紛争における戦争犯罪と人道に対する罪の嫌疑を理由としてバシル大統領に逮捕状を出した一方で、米国はスーダンとの関係改善を『包括和平合意』履行とダルフール問題解決とあくまで結び付けようとし、バシル政府の態度がよく、米国の利益に合致すれば、米国はスーダンのテロ支援国家指定解除を検討してもよいと公言していた。2005年の『包括和平合意』締結も、2011年のスーダン南部国民投票も、米国の主導下で行われたものだ。米国は長期にわたってスーダンとの関係が悪く、南スーダンが分離すればスーダンの力を大きく弱めることができるからだ。南スーダンの独立で、スーダンは面積が4分の1、人口が5分の1減少し、さらに石油埋蔵量の70%を失うことになるのだ。

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