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評論  
「タイガーマザー」論争、どんな母親が優れているのか?

 
 
2009年7月18日、浙江省2009年青少年音楽等級試験が杭州で行われ、200人以上の子どもたちが試験を受けた。写真は杭州浙江大風芸術学校で試験前の練習をする子供のために楽譜を持ってやる保護者(施健学撮影)

米国式教育は、小学は楽、中高は大変、大学はさらに大変

潘忠礼(米国カリフォルニア州立大学教授)

 

米国全体の教育体系について言うと、小学校は楽だが、中高は大変、大学はさらに大変になるという特徴がある。この体系だと、子供は年齢が小さい時に子供らしい天真爛漫な時間を十分に味わうことができる。中学生になると、子供たちは事物に対しすでに一定の認識ができ、同時に身体的にも精神的にも大きなプレッシャーと責任を受け止める力が備わるようになり、勉強の負担もそれに伴って増していく。このような体系は子供の心理的特徴や生理的特徴に合致していると同時に、あまりに早い時期から重い負担を背負ったため勉強に飽きてしまうことも避けられる。

米国式教育のもう一つの特徴は、表彰と激励を通じて子供が自分に対して十分な自信を持てるようにすることに反映されている。こうした教育方法は子供の潜在能力の発揮、学習意欲の向上、コミュニケーション能力の向上に役立っている。米国ウォール街のレポートによると、米国の世界トップ500企業のほとんどが、求人の際、求人する仕事の内容と学生の専門が合っている状況であれば、コミュニケーション能力をより重視するという。

米国の教育は、小学校から大学まで、教師が書物上の理論を教えるだけでなく、生徒(学生)の理論と実際とを結びつける力と創造的思考を非常に重視する。たとえば物理の授業で放物線運動について教える場合、教師は生徒に自分で放物装置を作ることを要求し、生徒は自分の想象力を存分に発揮して設計や製作を行うことができる。こうすれば、生徒の思考と創造力を鍛えられる上に、実行力も鍛えることができる。

米国の社会は子供が小さいころから多くの機会を提供し、将来の職業を理解させるようにしている。たとえば年に一度、親は子供を自分の勤務先見学に連れて行き、親やその同僚の仕事を子供に体験させることができる。米国の有名大学の多くには毎年1~2日の開放日があり、子供たちは年齢を問わず誰でも大学を見学して、科学技術の研究開発、進展、就職の見通しについて知ることができる。米国の学校には、中学校から生徒に将来の就職に関する情報を提供しているところが多い。大学は学生を採用する際、成績のほかにも課外活動やボランティア活動、組織・指導能力などを十分に考慮する。このようにして育成された学生は、勉強だけでなく各方面で高い資質を持った総合的な人材なのである。

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