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評論  
認識変革を求められる中国領海戦略

 

陸上安全の環境が相対的に改善されたと同時に、中国が海洋の方向において直面する現実および潜在的な脅威は絶えず上昇している。このため、中国の未来の安全戦略は陸上戦略に引き続き取り組むと同時に、海上戦略のバランスもとり、ひいてはある程度それに傾注すべきである。

領土保全を守る基本的主権の必要から見て、海洋の面からの挑戦は台湾問題、釣魚島の問題、南中国海の問題を含んでおり、これらの問題は中国の直面している最も手を焼く問題かもしれない。このほか、北西太平洋区域の地政学の角度から見て、「中国は海洋地理(学)的位置が比較的不利な国の1つのである」、こうした不利は中国が西太平洋の島のクサリに囲まれていることに際立って現れている。地理的角度から見て、中国の海域は半閉鎖の形を呈し、外側が島のクサリに取り囲まれており、大洋に通じる出道の多くが島のクサリに遮断されているため、中国が大洋に出入りすることはある程度他国に制約され、戦時になると敵側に途中で遮断される可能性が非常に大きい。

中国の近海防衛の戦略から見ると、中国はアメリカのようなグローバルな海軍を必要としないが、中国の海軍も世界各地で戦う適切な能力を持つとともに、全般的において地域的海軍の地位を保つことを必要とする。未来の中国海軍の戦略の運用範囲は必ず近海からさらに前方へと太平洋の北西部まで延びなければならず、必ず中国の戦略的安全にかかわる北西太平洋海域に向けて戦略的任務を遂行する能力を持たなければならない。

海上権力を発展させるのは好戦的で、やたらに武力を行使することではない

近代に入っていらい、海上権力の発展と海洋経済社会発展の間に良性の働きかけを欠いたことは中国の海洋事業発展の力不足をもたらした固有の弊害であり、しかも中国の戦略的海洋という思考理念に対して非常に消極的な影響をもたらした。このため、総合的国力と海上権力、特に海軍力の発展との関係についての認識において、あるべき理念はもともとすでに非常に低い海軍の国防への投入をいかにして減らすかということを考えるのではなく、構想と方法を模索して海洋経済の発展を促し、海洋経済の総合的国力に対する寄与率を高め、さらに海上権力、特に海軍力の発展のために原動力を提供すべきである。

そのほか、中国の海上権力の発展と総合的国力の発展は互いに分裂し、前後の順序が存在する過程であるべきではない。客観的に言って、経済と社会発展の角度、それとも軍事と国防の角度を問わず、中国の海洋戦略はすべて少なくとも西部地域の大開発と東北地域振興の戦略と同様に重要な位置にまで高めるべきである。

もちろん、討論を必要とする問題にはまた、限りのある総合的国力を踏まえていかにして海上権力の発展の道を目指すのかということが含まれている。中国の海上権力の発展は歴史上の海洋覇権国が世界的な海軍力を発展させたかつての道を歩むことはありえず、これは自然に中国の海上権力整備の有限性および中国の海上権力の発展に対する投入の有限性を決定づけ、海上覇権の争いによって国力の衰退を招いた歴史的教訓を避けることに努めなければならない。

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